ユナイテッド、「近年最もバタバタした補強」TOP5

アレックス・ファーガソン時代には様々な補強を的中させてきたマンチェスター・ユナイテッドであるが、指揮官勇退後はやや「当たらない」ものが多くなってきた。

今回は『planet Football』から「マンチェスター・ユナイテッドが行ってきたパニック・バイの5選手」とお送りする。

マルアヌ・フェライニ

2013年夏、マンチェスター・ユナイテッドはセスク・ファブレガス、チアゴ・アルカンタラ、ギャレス・ベイルらと接触していた。デイヴィッド・モイーズ監督最初の年に向けてだ。

ところが誰も獲得できないままマーケットの終盤に近づき、ほとんど補強もなしにシーズンを迎えるか…と思われた最終日、アフロヘアーの巨人フェライニがユナイテッドへとやってきた。夏の早い時期ならば2350万ポンド(およそ30.7億円)で買えたが、彼の契約解除条項が締切を迎えたことから、2750万ポンド(およそ36億円)を支払うことになった。

「クラブは2~3のビッグネームを必要としていたが、フェライニが最終日に行われた唯一の補強になった。物事が順調に進んでいないことを示した」とライアン・ギグスは後に話している。

フアン・マタ

チェルシーで連続して年間最優秀選手になったマタを「パニック・バイ」と呼ぶのは奇妙なことかもしれないが、しかしマンチェスター・ユナイテッドが彼を獲得した2014年1月は悲惨な状況だった。

デイヴィッド・モイーズ監督の下でかなり厳しい前半戦を戦ってきたが、卓越した攻撃的MFを非常に高額な移籍金を支払って獲得してきた。ただ、すでにクラブは10位となっており、ルーニーともポジションが多少被ったこともあり、贅沢すぎる補強ではあった。

とはいえ、そのシーズンでパニックだっただけで、それ以降は本当に記憶に残るプレーを提供している。

ラダメル・ファルカオ

2013-14シーズン、プレミアリーグで7位に終わったマンチェスター・ユナイテッド。いつものようにお金を投じて物事を解決させようとした。

5人の選手に1億5000万ポンド(およそ196.2億円)を使ったあと、締切日の最後でモナコからラダメル・ファルカオを期限付き移籍で獲得した。大きな額の手数料を支払い、週35万ポンド(およそ4580万円)の給料を手渡した。

ところが彼は怪我からの復帰がまだ完全ではなく、シーズンを通して4ゴールしか決められず。不確定要素が強すぎる補強だった。

オディオン・イガロ

マーカス・ラッシュフォードが背中の怪我によって数カ月間離脱する事になったあと、マンチェスター・ユナイテッドは1月のマーケットでストライカーを獲得しなければいけなくなった。

ボーンマスに所属しているジョッシュ・キングにオファーをしたが、エド・ウッドワードCEOは「15分で決めろ」と条件を提示し、最終的に断られてしまった。そのため、かつてワトフォードに所属していたオディオン・イガロに手を伸ばした。

彼は3年間中国でプレーしていたこともあって、イガロ自身も驚くような取引だった。ただ30歳の彼はユナイテッドで素晴らしいスタートを切り、不安の声をかき消している。

アレクシス・サンチェス

2018年1月、マンチェスター・シティが2位に12ポイントの差を付けて首位をひた走っていた。さらに戦力を増強しようと、アレクシス・サンチェスの獲得を検討していた。

しかし、マンチェスター・ユナイテッドはその財政的な強さを武器に、ライバルからサンチェスを奪い去った。そのために週40万ポンド(およそ5230万円)というとんでもない額の給与を提示した。

「彼は利己的だった。しかもあのような賃金をもらっている選手は排除できない。きっとそれがシティが断念した理由だ」と後にポール・スコールズが解説していた。

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