トニー・アレン、好敵手コービーとの“唯一の後悔”「友人になる機会があれば良かった」

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元ロサンゼルス・レイカーズのレジェンドであるコービー・ブライアントは、スーパースターたちと数々の名勝負を繰り広げ、多くのバスケットプレイヤーに影響を与えた。偉大な存在だったゆえ、1月26日(日本時間27日)のヘリコプター墜落事故による急逝から約2か月が経過した今も人々の悲しみは晴れていない。激しいマッチアップで火花を散らした守備職人トニー・アレンも、かつての好敵手に思いを馳せる一人だ。

2004年のドラフト1巡目25位でボストン・セルティックスから指名されたアレンは、執拗なマークで相手エースを封じるスペシャリストとして台頭。2007-08シーズンにはケビン・ガーネット、ポール・ピアース、レイ・アレンら“ビッグ3”とともに、コービー擁するレイカーズを破ってリーグ優勝を果たした。2010年にメンフィス・グリズリーズへ移籍後は先発に定着し、計3度のNBAオールディフェンシブ1stチームに輝いている。

プレイオフではコービーと10度対戦。平均26.4得点を許した一方で、シュート成功率は38.7%に封じ込めてみせた。コービーの現役ラストイヤーとなった2016年には、「トニーへ、(君は)俺が対戦したなかで最高のディフェンダーだ」と直筆メッセージが入ったシューズを受け取っており、コービーからも一目置かれていた。

そんなアレンは『The Athletic』のインタビューで、コービーの急逝について「偉大なレジェンドが亡くなったと聞くたびに、(最初は)それが本当だと信じないだろ?」と受け入れられなかった胸中を吐露。そして、自分にとっては“バスケットボールの神様”と同等の存在だったと明かす。

「俺にはマイケル・ジョーダンがやっていることを、彼(コービー)がすべてやっているように見えた。彼は俺にとってのマイケル・ジョーダン。最も近い存在だ。それ(ヘリコプター墜落事故)は悲劇だった。なんて言ったらいいのか……。彼は娘を失くした。すごくタフだよ。悲しみで心がくじけそうになる」

コート上では常に敵として対峙してきた分、膝を突き合わせて話すことはなかったという。それだけに、もっと親交を深めたかったとアレンは思いを馳せている。

「彼とは話し合い、友人になる機会があれば良かった。2008年(のファイナル)に俺たちが勝った時、2010年(のファイナル)に俺たちが負けた時、彼が考えていたことのヒントが欲しかった。どちらのトニー・アレンがベストディフェンダーだったか? 俺たちの対戦についてとか、話したいことはたくさんあるよ」

現役時代について語り合う夢は叶わなくなってしまったが、アレンにとってコービーは永遠の好敵手であり続けるに違いない。

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