​​新型コロナで広がるフェイクニュースにどう対応すべきか

新型コロナウイルスの拡大で、偽の定かでない情報が数多く出回り、マスクやトイレットペーパー、はてはお米や納豆まで品薄な状態に。こういうときこそ、正しい情報を見極めるメディアリテラシーが大切です。ここでは日本メディアリテラシー協会代表理事の寺島さんにフェイクニュースの見分け方について解説してもらいます。

  • 拡大する新型コロナウイルスとフェイクニュース
  • フェイクニュースとファクトチェック
  • メディアリテラシー能力はどう鍛えるべきか

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拡大する新型コロナウイルスとフェイクニュース

2020年1月に中国の武漢市で発生した新型コロナウイルスを巡って、真偽の定かでない情報が数多く出回っています。ドラッグストアやコンビニからは、大量のマスクが完売し、お店では品薄状態が続きました。転売する人も増え、数百円のマスクが1万円以上するケースもありました。

それだけにとどまらず、カップラーメンやお米、納豆など食品も品薄な状態に。日本以外にも、韓国やイタリア、アメリカ、イランなど世界中に感染が広がり、世界中のSNSやメディアから品切れになる店や空っぽの棚の写真や映像が届きます。

そのような中、同じようにトイレットペーパーを巡る大混乱が起きた1970年代のオイルショック時に買いだめたとみられる古い食品ラップの写真が、インターネット上で衝撃を呼んでいました。時代が過ぎても、不安を駆られると取る行動心理は変わっていないのかもしれませんね。業界団体や政府は「品切れになることはない」として消費者に冷静な行動を呼びかけました。

また、全国的に学校が休校となりテーマパークや大型商業施設なども休園となりました。子どもたちは日中、自宅または学童などで活発に運動できない状況が続いています。みなさんも、マスクをつけて外出をしたり、体調管理など気をつけていたのではないでしょうか。

災害時や緊急時には、SNSなどで多くの情報が発信されます。近々の情報、リアルタイムのこと、過去のことや、誤った情報などが混ざり合ってインターネット上に残ります。そこで、今回は、フェイクニュースファクトチェックについてお伝えしましょう。

フェイクニュースとファクトチェック

フェイクニュースは、日本語だと虚偽報道(きょぎほうどう)と言います。マスメディアやソーシャルメディアなどにおいて、事実と異なる情報を報道すること、または事実と異なる報道をするメディアそのものを指し示します。

続いてファクトチェックは、日本語では真偽検証(しんぎけんしょう)と言います。社会に広がっている情報・ニュースや言説が事実にもとづいているかどうかを調べ、そのプロセスを記事化して、正確な情報を人々と共有する営みです。

虚偽報道は受け手(受信者)としても、送り手(発信者)としても、気をつけていかなくてはいけません。またどのような情報に触れたとしても、本当にそれが正しいのかどうかを冷静に見分けていくために、“メディアリテラシー能力”としての5W1Hがとても必要になります。情報を広める前に、いつ誰が発信した情報なのか?正しい情報なのか?などをしっかり確認していきましょう。

また、保護者の方も、緊急な出来事が起こったときに、各家庭ではどう対処していくのかなど、この機会に家族で話してみてくださいね。授業がなくなるぶん、学習の遅れやオンライン授業についても議論となっています。休校になったことで、子どもの預け先の問題などもありました。

メディアリテラシー能力はどう鍛えるべきか

メディアリテラシー能力とは、歯で例えるならば、虫歯にならない予防としての歯磨きのようなものです。虫歯(事件など)ができてからの治療としての対処法ではありません。日頃から、歯磨きをしっかりするように、虫歯(事件)にならないように学んでいきましょう。

参考となるサイトとして、「ファクトチェック イニシアティブ」を紹介します。

新型コロナウイルス特設サイト

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