対馬でカワウソの足跡確認 美津島の海岸 環境省・全島調査

環境省の全島調査で見つかったユーラシアカワウソのものとみられる足跡=対馬市美津島町尾崎の海岸(佐々木教授提供)

 環境省は19日、2017年にユーラシアカワウソの生息が確認された長崎県対馬市で本年度実施した調査で、ユーラシアカワウソ1匹のものとみられる足跡が見つかったと発表した。
 足跡は昨年12月末、同省の調査チームに加わっている筑紫女学園大の佐々木浩教授(動物生態学)らが、同市美津島町尾崎の海岸で発見。縦7センチ、横6センチの足跡が砂地に複数残っていた。大きさから成獣とみられる。足跡ではDNA分析ができないため、これまでに生息が確認された個体と同じかは不明だという。
 同省は17年から毎年、カワウソの全島調査を実施しており、これまでに採取したふんのDNA分析から、ユーラシアカワウソのオスとメス各2匹の生息を確認している。
 同省対馬野生生物保護センターの山本以智人上席自然保護官は「比較的新しい足跡で、島内にユーラシアカワウソが引き続き生息していることが分かった。今後も調査を続けたい」としている。

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