アーセナルが「最もパニックに陥った補強」5名

アーセン・ヴェンゲル監督時代には多くの若い選手を引き入れ、育ててきたアーセナル。その一方、実績ある選手の補強では失敗も…。

今回は『Planet Football』から「アーセナルが最もパニックに陥っていた補強」をご紹介する。

アンドレ・サントス

オールド・トラッフォードで8-2と敗れた2011-12シーズン。アーセン・ヴェンゲル監督は新しい選手を必要としていた。最優先事項はアルマン・トラオレの穴を埋める左サイドバックだった。

そこで獲得されたのがブラジル人のアンドレ・サントスであったが…今思えばそれほど重要ではなかったのかもしれない。

彼はシーズン最終日にゴールを決めてチャンピオンズリーグ出場権獲得に貢献はしたが、それだけだった。結局ほとんど貢献はせず、チームは特に彼がいなければいけない場面を迎えなかった。

ミケル・アルテタ

すべてのパニック・バイが失敗するわけではない。マンチェスター・ユナイテッドにおけるフアン・マタのように、時間がかかる場合もあるし、幸運にもいきなりフィットすることもある。

アルテタはアンドレ・サントスと同じ日にアーセナルと契約した。そしてペア・メルテザッカーやヨッシ・ベナユンなどと同時期にやってきた。

ヤン・エンヴィラやマルヴィン・マルタン、マルアヌ・フェライニ、マテュー・ヴァルブエナらと迷った上でアーセナルは中でも地味なアルテタを選んだが、その選択は非常に正解だった。

ルーカス・ペレス

アーセナルは、アレクサンドル・ラカゼットの高すぎる移籍金を支払うことに難色を示し、そのためにターゲットをルーカス・ペレスに移すことにした。

彼はキャリアの中で最も多くの得点を決めたシーズンの後であったが、28歳になるまで多くのリーグで2桁得点を取れずにいた。それから予測できるように、やはり彼はプレミアで1ゴールしか決められなかった。

結局、後にアーセナルはラカゼットを高い価格で引き入れることを決断して大きな成功を収めている。それを1年前にやっていれば…。

セバスティアン・スキラーチ

ウィリアム・ギャラス、フィリップ・センデロス、ミカエル・シルヴェストル、ソル・キャンベルを失ったアーセナルは、2010年の夏にフランスからセバスティアン・スキラーチを獲得した。

ギャリー・ケイヒルやブレーデ・ハンゲラン、ネヴェン・スボティッチらを候補にしていたが、交渉が合意に至ったのはスキラッチだった。

8月下旬にやってきた彼はひどいものだった。プレーしたときには穴となり、ベテランの経験も感じられなかった。

キム・シェルストレーム

あのアーセン・ヴェンゲルをもってしても、これは「パニックで行った補強ではないとは言えない」と認めたものだ。

彼は骨折を抱えながらアーセナルへとやってきた。しかもリヨンでバリバリ活躍していた時期ではなく、ピークは過ぎていた。そして案の定ほとんど出られず。

「怪我のことは頭をよぎった。もし締切日まで2~3日余裕があれば、彼と契約することはなかっただろう」とヴェンゲルは後に語っている。あのときこそ「我々には強力なスカッドがある」と言うべきだった。

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