イチロー氏の色褪せない功績の数々 引退から1年、MLB公式が名場面TOP10を紹介

イチロー氏のレーザービーム送球【写真:Getty Images】

レーザービーム、3000本安打、ヤンキースへの衝撃トレード、伝説のサヨナラアーチ

 3月21日はイチロー氏の引退からちょうど1年。日本プロ野球、メジャーで輝かしい成績を残したレジェンドを称えMLB公式サイトは名場面TOP10を紹介している。

 走攻守でメジャーリーグに衝撃を与えたイチロー氏。MLB公式は「最終試合から1年後に、イチローの最高(の瞬間)を思い出す」と題し、レジェンドが残した功績を特集。厳選された10個の名場面を振り返っていく。

○3000本安打

 マーリンズ時代の2016年8月7日、ロッキーズ戦。第4打席でクリス・ラシンから三塁打を放ちMLB史上30人目となる3000本安打を達成。ナインから祝福されベンチに戻ったイチロー、サングラスから流れた涙が印象的だった。

○どいてくれるかい、ジョージ・シスラー

 マリナーズ時代の2004年。イチローはメジャー史上最多安打となる262安打を達成した。1920年にシスラーが放った257安打の記録を塗り替え“不滅の記録”として語り継がれている。この年、イチローは704打数262安打、打率.372、8本塁打、60打点、36盗塁をマークした。

○イチローの強肩へようこそ

 代名詞ともいえる「レーザービーム」は2001年から2010年までの10年間でゴールドグラブ賞を獲得するにあたって、大きな武器の一つだった。2001年4月11日のアスレチックス戦の8回。1死一塁でライト前への打球を捕球すると、三塁へノーバウンドでストライク送球しアウトを奪った名場面は今も尚、語り継がれている。

○オールスターの瞬間

 メジャーデビューの2001年から10年連続でオールスターに出場。ア・リーグのリードオフマンとして活躍しイチローが出場した10年間は8勝1敗、1分け。2007年には史上初となるランニングホームランをマークしMVPに輝いている。

○サヨナラ安打

 レギュラーシーズンでの最高の1本を考える中、記事では2009年9月18日のヤンキース戦に焦点を当てている。1点を追う9回2死からMLB最強クローザー・リベラの初球を捉えた打球は高々と舞い上がり右翼席へ飛び込む劇的な逆転サヨナラ2ランだった。

衝撃のヤンキース移籍や伝説のスパイダーキャッチも選出

○THE安打製造機

 イチローが積み重ねてきた安打数はMLB通算3089安打で歴代22位。10年連続200安打を記録するなどメジャー最高のヒットマンとして名をとどろかせた。日米通算では4367安打は参考記録ながらプロ野球の歴代通算安打数で1位。

○味方をトレード

 日米のファンを驚かせたヤンキースへのトレード。2012年7月23日に移籍の記者会見を行うと同日にいきなり古巣のマリナーズ戦に「8番・右翼」でスタメン出場し第1打席で移籍後初安打をマークした。

○スパイダーマンキャッチ

 マリナーズの右翼手として数々の度肝を抜く好守をみせた。その中でも2005年5月2日・エンゼルス戦で魅せた“スパイダーマンキャッチ”に注目。7回1死二塁の場面でアンダーソンの大飛球を背走で追いかけたイチローはフェンスに右足をかけて体を宙に浮かせると、左足でもうひと蹴りして上半身をフェンスから完全に突き抜けた状態にすると、体をひねりながら、やや逆シングルのような形で打球をグラブの中に収めた。

○最後まで“魅せる”選手

 2018年にマリナーズに復帰したイチローはこの年44歳。3月31日の本拠地インディアンス戦。先頭打者のラミレスが放った大飛球はレフト方向に飛んだが、打球がフェンスを越えようかという瞬間に背番号「51」が大跳躍。これしかない抜群のジャンプで、グラブを伸ばしホームランボールを奪い取った。

○凱旋試合

 2012年、マリナーズ対アスレチックスの開幕シリーズが東京ドームで行われ。イチローは初戦に「3番・右翼」でスタメン出場すると5打数4安打1打点の大活躍で日本のファンを熱狂させた。(Full-Count編集部)

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