色彩豊か 野口彌太郎の軌跡 諫早市美術・歴史館 来月5日まで24点展示

諫早大水害直後に描かれた「諫早の眼鏡橋」などが披露された作品展=諫早市美術・歴史館

 諫早市ゆかりの洋画家、野口彌太郎(1899~1976年)の命日(23日)に合わせ、東小路町の市美術・歴史館で、代表作「那智の滝」など市所蔵作品24点が展示されている。制作年順の展示を通し、色彩美豊かな画業の軌跡をたどることができる。4月5日まで(火曜休館)。無料。
 市と市芸術文化連盟が共催。野口の功績を顕彰するミモザ忌と合わせ、毎年、市所蔵作品を市民向けに披露。ミモザ忌は、新型コロナウイルス感染抑止対策で中止された。
 展示作品は1932~1973年の制作。野口は57年の諫早大水害後、市の要請で損壊した「眼鏡橋」を描いた。当時、県立諫早高美術教諭だった男性が自宅アトリエを野口に提供した縁で、野口が男性らに贈った色紙「諫早の眼鏡橋」「婦人像」(いずれも58年)が昨年と今年、市に寄贈された。
 このほか、市体育館の緞帳(どんちょう)原画の「諫早の眼鏡橋」や諫早市民センターの壁画原画「有明」など市ゆかりの作品も並んでいる。

 


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