アミューズメント施設「Asobox(アソボックス)」運営の(株)エターナルアミューズメントが破産申請へ

 (株)エターナルアミューズメント(TSR企業コード:297122886、法人番号:7011801019436、千代田区岩本町3-3-5、設立2007(平成19)年6月1日、資本金4800万円、藤澤義仁社長)は3月18日、事業を停止し東京地裁の破産申請を弁護士に一任した。3月下旬から4月上旬に破産を申請する予定。
 負債総額は68億6170万円(2019年5月期決算時点)。
 「新型コロナウイルス」関連の倒産は6社、破たんは5社となり、経営破たんは合計11社となった。

 中古車販売業を手掛けていた前身企業のアミューズメント事業部を別法人化するかたちで2007年6月に設立。クレーンゲームなどの景品の取り扱いなどからスタートし、ゲーム機器や景品の販売・レンタル事業のほか、キッズ向けアミューズメント施設「Asobox(アソボックス)」やアニメ雑貨販売店「Anibox(アニボックス)」などの直営店事業に乗り出した。
 アミューズメント事業を中心に多角化を推進し、M&Aなどを通じて業容を拡大。ゲーム機器・景品販売事業(約40%)、ゲーム機器レンタル事業(約30%)、アミューズメント施設運営事業(約30%)を事業の柱として展開し、直営店は全国に93店舗を運営。業界の成長企業として注目を集め、2019年5月期は過去最高の売上高約68億2700万円をあげていた。

 しかし、業容拡大の一方で、仕入れや新規出店にかかる資金需要も増加。金融債務が膨らみ、返済負担が重荷となり、2019年後半以降、資金繰りもタイトとなっていた。ここにきて3月に入り、店舗に「新型コロナウイルス感染症の日本国内での感染確認による政府の対策基本方針を踏まえ、3月9日から3月19日まで期間休業することにいたしました」との張り紙を出していた。また、SPAや健康ランドなどにレンタルしていたクレーンゲームが、新型コロナウイルスの影響で、施設の休業や集客減により売上が激減。その後、経営改善策を模索したものの、資金繰りは改善せず、事業継続を断念した。
 都内初の新型コロナウイルス関連破たん。

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