佐々木蔵之介主演で「陰陽師」ドラマ化、“相棒”は市原隼人。剛力彩芽、竹中直人らも登場

テレビ朝日系では、3月29日にドラマスペシャル「陰陽師」(午後9:00)を放送する。主人公・安倍晴明を佐々木蔵之介、相棒の源博雅を市原隼人が演じ、さらに剛力彩芽が物語のキーマンとして出演するほか、竹中直人、国広富之、寺田農、菅田俊、升毅、笛木優子、本田望結ら豪華俳優陣が顔をそろえる。

本作は、日本のみならずアジアやヨーロッパでも発行され、総発行部数が全世界で800万部を超える、夢枕獏氏による大ヒット同名小説をドラマ化するもので、シリーズ最強の敵・平将門が登場する長編作品「瀧夜叉姫」の初映像化作品となる。

死後20年を経て復活した将門の激しい怨念によって、都は滅亡の危機に陥り、将門の死の真相、なぜ将門は復活したのかなど、平安の世に渦巻く怨念と陰謀に晴明と博雅のコンビが挑む。そして2人が出会うことになる、医者・祥仙(升毅)のミステリアスな助手・如月役を剛力、晴明と互角の力を持つ陰陽師でライバルの蘆屋道満役を竹中が演じ、物語にスパイスを効かせる。

また、脚本を担当するのは、大河ドラマ「八重の桜」(NHK)や「相棒」シリーズ(同系)を手掛ける山本むつみ氏。将門と娘の哀しき親子愛や、情念の恐ろしさなど人間の業を、女性らしい繊細な描写で描く。監督は映画「花戦さ」(2017年)など、多くの作品を手掛ける名匠・篠原哲雄氏が担当。華やかで幻想的な平安の世を、独特の映像美で映し出す。

本作への出演について、佐々木は「安倍晴明を演じるにあたっては善悪を決めないでおこうと思いました。“悪者を懲らしめる”というのではなく、学者であり、学問や音楽もたしなむ晴明という陰陽師が、“科学的に謎を解明していく”、そこだけに興味を持とうと。今回の物語でも、決して将門が悪人だとは思っていないんです。なぜ彼が復活することになったのか、その理由を科学的に考えていこうと思って撮影に臨みました」と役づくりに触れた。

そして、相棒役の市原について「明るくて朗らかで、晴明が一緒にいたいと感じるレアな存在の博雅役にピッタリだと思います。私は晴明は人ではなくキツネの子かも?とも思っているんです。なので、ちょっと普通とはズレているけれども、心を許している博雅がいるから都を守るし、都にいた方がいいと考えているんじゃないかと。博雅は人からどう思われているかにそんなに意識はないんでしょうね。清明はそういうところに居心地のよさを感じているんじゃないかな。晴明と博雅はまさに“陰と陽”、そういう“バディもの”のような感じが出せたらいいなと思っています」と意気込みを語った。

市原は「僕は17年前に違う役柄ではありますが、映画の『陰陽師Ⅱ』に携わっているので、特別な思いがあります。まったく違う作品、役柄でこの『陰陽師』に戻ってこられた…不思議な再会をさせていただけたんだなと、純粋にうれしく思っています。佐々木蔵之介さんには久々にお会いしたのですが、立ちふるまいも格好よくて…晴明なんですよね、そこにいるだけで。あらためて“役者ってすてきだな”と思わせていただける蔵之介さんの背中を、そばで見ることができてうれしかったです」と佐々木との共演を喜んだ。

また、本作について「時代劇ってロマンなんです! この時代を実際に見たことのある人って誰もいないですよね? だからこそ今、作る意味があると思うんです。これまでに『陰陽師』を見たことがある方にも絶対に見ていただきたいと思いますし、現代に『陰陽師』の世界観がどう映るのか…。この作品は、見たことがない世界を見せてくれる、感じたことのない世界を感じさせてくれるエンターテインメントの根源だと思いますので、どの世代の方にも楽しんで見ていただけると思います」とアピールしている。

剛力は「私が演じる如月は、とても一言では言い表せない女性です。とても落ち着いていて、けれどどこか危なげで…。所作や話し方など細かいところにまで気を遣えるような…そんな女性を演じられるよう意識しました。今の時代にはない衣装だったので、初めは歩くのも大変ということもありましたが…着物での所作は、背筋がピシッとするので自然と役に入れたような気もします。そして、今では数少ない、平安時代の家屋もかっこよくて、セットにいるとワクワクしました。これまでにも数々の物語が映像化されてきた『陰陽師』ですが、今回はどんな安倍晴明が誕生するのか…。皆さまにもタイムスリップして楽しんでもらえるような作品になっていたらうれしいです」と役どころを明かし、期待を寄せた。

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