「オリンピック延期決定」で感染者数は急増する! 東京都はもう感染者数を“低めに発表”しなくて良くなった!? 選挙しか考えてない面々を忘れるな!

東京封鎖とかマジでやるの?(写真はイメージです)

東京オリンピック大会組織委員会の森喜朗会長が、3月23日の会見で五輪延期の検討を認めました。

「いろいろな声があるなかで、そのままやるほど愚かではない」

3月11日、同組織委員の高橋治之理事が「大会延期を検討している」との考えをメディアに示した際、森会長は不快感もあらわに「とんでもないことをおっしゃった。延ばしてできるわけではない」と言った舌の根も乾かないうちに「延期を検討する」と発表したのです。

さすがにこの“手のひら返し”に対しては、「わざと高橋理事に観測気球を飛ばさせたんだろう」という関係者からの声も多く、初めから「森会長はIOCバッハ会長が出す方針をただ待っていただけ」との見方が大勢です。

ただ、3月19日にJOCの山口香理事が発言した内容は、森会長も計算外だったのかもしれません。

「世界中で正常な生活が送れない状況がある中で、7月に開催してだれが喜ぶのか…JOCもアスリートも『延期が良いのでは』と言えない空気があるのではないか…アスリートファーストではない。延期すべき」

山口理事は延期を強く推しただけではなく、内側の空気まで暴露したわけです。

ここでたまらず登場したのが、同じ柔道出身の山下泰裕JOC会長です。かつて山下会長は「政府の操り人形」と怪文書で糾弾されたほど、森会長の強い影響下にあります。

この山口理事の勇気ある発言に対して、柔道出身の後輩理事に自分の顔が潰されたと思ったのか、親分である森会長への忠誠のポーズなのか、怒り心頭で「残念だ」と切って捨てたのです。

しかし、蓋を開けてみれば、山口理事の発言が多くの国民の支持を得ることになり、実際に「延期」の流れになりました。「IOCの方針をただ待っていただけ」と言われる森会長が、「延期検討」のIOC会長の指示を伝書鳩よろしくそのまま各“責任者”に伝えたわけです。

「バッハ会長がおっしゃるのには…4週間の間にこのシナリオを作りたいということでありました。小池知事にはその旨もお伝えしました。また、私から安倍総理にも、橋本大臣にも、萩生田大臣にも、遠藤会長代行、山下JOC会長にも、それぞれご連絡を申しました」

世論は「当然でしょう。何を今さら」といった空気です。

多くの国民の意識はすでに東京オリンピックどころではなく、新型コロナウイルに対する直接的な恐れや、その感染拡大対策による自粛が及ぼす経済の停滞、ひいては脅かされている自分自身の生活にあるでしょう。

そして、森会長からオリンピック延期検討の連絡を受けた小池百合子都知事は、まるでタイミングを計ったように、こう発表しました。

「東京都のロックダウン(首都の封鎖)もありえる」

さらに、東京都で最多の1日16人の感染者が出たと発表されたことを受けて、ネット上やSNSではこんな声が広がっております。

<東京オリンピックの延期が決まったとたんに感染者数が増えた>

<もうオリンピックのために感染者数を低く発表する必要がないからだ>

<北海道の数を抜いて感染者数が全国1位になるのも時間の問題>

<ロックダウンとか、東京都に緊急事態宣言が出される未来しか見えない>

そして、さらにこのタイミングで、任期を迎える都知事選(6月18日告示、7月5日開票)で、自民党は小池都知事再選の支援をすることを決定したのです。

東京オリンピックが延期となった今、新型コロナウイルス対策を焦点にして、ワンチームで国家の危機を乗り越えようとのスローガンの元、経済的にも健康的にも体力のない国民がバタバタ倒れていくのを横目にして、東京オリンピックに関わる“責任者”たちが勝利している未来しか見えないのは気のせいでしょうか。(文◎編集部)

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