不滅の大記録 イチローのシーズン262安打も選出

「記録は破られるためにある」とはよく言われるが、長い歴史を誇るメジャーリーグの世界には更新不可能と思われる「不滅の大記録」がいくつも存在する。メジャーリーグ公式サイトでは、マット・ケリーがそれらの「不滅の大記録」を紹介する特集記事を公開。ジョー・ディマジオの56試合連続安打、ジョニー・バンダミーアの2試合連続ノーヒッターなどと並び、2004年にイチローが記録したシーズン262安打も紹介されている。

ケリーは、イチローの記録について「ヒットを打つ機会とヒットを打つ能力という、継続性の珍しいコンビネーションが必要になる」と指摘。イチローは262安打を放った2004年に704打数を記録したが、シーズン700打数以上を記録した打者はイチローを含めて史上4人しかいない。ケリーは「イチローの記録を破るためには、700打数以上で打率.373が必要になる」と述べており、更新のハードルが極めて高い記録であることがお分かりいただけるだろう。

イチローのシーズン262安打以外には、ノーラン・ライアンの通算5714奪三振と2795与四球、リッキー・ヘンダーソンの通算1406盗塁とシーズン130盗塁(1982年)、ハック・ウィルソンのシーズン191打点(1930年)、チーフ・ウィルソンのシーズン36三塁打(1912年)、バリー・ボンズのシーズン232四球(2004年)、ベーブ・ルースのシーズン177得点(1921年)、ピート・ローズの通算15890打席と通算4256安打、カル・リプケンJr.の2632試合連続出場、ハンク・アーロンの通算6856塁打などが挙げられている。

これ以外に、あまり目立たない記録ではあるものの、ロン・ハントのシーズン50死球(1971年)、レジー・クリーブランドのシーズン被本塁打3本(1976年:規定投球回以上の投手のみ)、ジョディ・デービスのシーズン89盗塁刺(1986年)、ジョー・スーウェルのシーズン3三振(1932年:規定打席以上の打者のみ)などが挙げられている。本塁打や三振が急増している現代の球界において、クリーブランドやスーウェルの記録も「不滅の大記録」と呼ぶことができそうだ。

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