がんと受動喫煙の関係

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Health Care Passive smoking
この記事では、喫煙とがんの関係や、4月から施行される健康増進法(一部改正)の概要をご紹介します。

■2人に1人ががんになる時代
日本では、がんにかかる人は毎年増え続けており、日本人の2人に1人ががんにかかると言われています。日本人の死因の第1位であり、実際に年間100万人近くの方が新たにがんと診断され、年間約37万人の方ががんで亡くなっています。高齢化が進む日本は世界有数の「がん大国」となっています。

▽死因別に見た死亡率の年次推移

■がんの主な原因
がんになる原因は、喫煙などの生活習慣や細菌・ウィルスの感染、体質(遺伝素因)など様々あり、これらの要因のいくつかが重なった時にがんにかかる可能性が高まります。
生活習慣では、日本人男性のがんの約3割が、喫煙が原因と言われています。タバコの煙には、多くの発がん物質が含まれており、タバコを吸う人は、吸わない人に比べてがんになるリスクが約1.5倍高くなります。タバコを吸う人が肺がんで死亡するリスクは、吸わない人に比べると、男性では約4.8倍、女性では約3.9倍です。他の人が吸うタバコの煙(受動喫煙)も肺がんや乳がんのリスクを高めます。

▽男女別に見たがんの主な原因

■部位別死亡数第1位は、肺がん
平成28年は年間7万人以上が肺がんで亡くなっており、現在もその数は増え続けています。その肺がんによる死亡の69.2%(男性)、19.8%(女性)は、タバコがなければ起こらなかったと推計されています。つまり、肺がんを予防するために最も重要なのは、タバコを吸わない、他人のタバコの煙(受動喫煙)を避けることです。

■受動喫煙による健康被害
「私はタバコを吸わないから大丈夫」と安心してしまいがちですが、自分がタバコを吸わなくても受動喫煙によって大きな健康被害がもたらされています。
受動喫煙により、脳卒中、虚血性心疾患、肺がんなど、さまざまな病気を発症するリスクが高まります。日本国内では、受動喫煙が原因で年間1万5千人が死亡しているという報告があります。

■受動喫煙防止の新ルール
「健康増進法の一部を改正する法律」が令和2年4月から全面施行されます。改正のポイントをお伝えします。
◇その1 「望まない受動喫煙」をなくす 屋内は原則禁煙に!
多くの人が利用する施設や飲食店などの屋内は、原則禁煙となります。喫煙禁止の場所でタバコを吸うと、30万円以下の過料が科されることもあります。ただし、喫煙室が設けられている場合は、その中でのみ喫煙が可能になります。
一方で、学校施設、病院、行政機関、バスなどは屋内だけでなく敷地内も原則禁煙となります。これらの施設では、屋外で受動喫煙を防止する設備を整えた場所に限り、喫煙所を設置するができます。
※経営規模が小さい既存の飲食店や喫煙を嗜むバー・スナックなど、喫煙可能室の標識が掲げられている飲食店では、店内の全てまたは一部でタバコを吸うことができます。

◇その2 「受動喫煙」による健康への影響が大きい子ども、患者に配慮する
20歳未満の人は、喫煙エリアへの立ち入りが一切禁止になります。
たとえ、飲食店などの従業員で、業務目的だとしても喫煙エリアへ立ち入ることはできません。

◇その3 施設の種類や場所に合わせた対策の実施 標識の掲示を義務化
屋内は原則禁煙です。所定の条件を満たせば喫煙室を設置することが可能ですが、その場合は出入口などに標識を掲げることが義務化されます。これからは禁煙か、喫煙できるかが施設へ入る前に簡単に分かるようになります。子どもを連れているときなど、その時々の状況に合わせて場所選びが楽になるかもしれません。
▽喫煙室があることを示す標識の例
※標識の例は広報紙13ページをご覧ください

■年に一度は肺の点検肺がん検診を受けましょう
法改正による受動喫煙防止や禁煙支援などの社会的な動きは広まりつつありますが、がん死亡数第1位である肺がんの死亡率を減少させるためには、肺がん検診も継続して受診することをお勧めします。
(※胸部エックス線検査による肺がん検診は、死亡率減少効果があることから国が推奨しています)
本市では、毎年「宮津市住民健診」を実施しています。肺がん検診は、40歳以上の市民であれば皆さん受けていただける検診です。昨年受けた方は今年も、昨年受けていない方は今年こそ、肺がん検診を受けましょう。