メッツの剛腕・シンダーガードがトミー・ジョン手術へ

日本時間3月25日、メッツは先発右腕のノア・シンダーガードがトミー・ジョン手術を受ける予定であることを発表した。メッツによると、シンダーガードは右肘の違和感を訴え、チームのトレーナーはMRI検査を受けることを推奨。検査の結果、右肘の内側側副靭帯が断裂していることが判明し、トミー・ジョン手術が必要との判断に至った。メジャー最高クラスの平均球速を誇るシンダーガードは、肘を壊すリスクがあることを常に認識していたが、その懸念が現実のものとなってしまった。

シンダーガードは、本来の2020年レギュラーシーズン開幕日だった日本時間3月27日にフロリダ州ウエストパームビーチでトミー・ジョン手術を受ける予定となっている。一般的にトミー・ジョン手術から戦列復帰までには12~18ヶ月を要するため、シンダーガードがメジャーのマウンドに復帰できるのは2021年の夏ごろになるだろう。2021年シーズン終了後には、シンダーガードはフリーエージェントとなる予定である。

Statcastが計測したデータによると、シンダーガードはメジャーでプレイした5年間で速球(ツーシームとフォーシーム)の平均球速が97.8マイル、スライダーの平均球速が90.8マイルを記録しており、どちらも先発投手ではメジャー最速の数字となっている。シンダーガードは、メジャー最速レベルの速球を投げ続けるリスクを認識しつつも、「何の問題もなく無事にキャリアを終えた投手もいる。僕もその一員になれたらいいな」と語っていたが、トミー・ジョン手術を回避することはできなかった。

今季のメッツはリック・ポーセロとマイケル・ワカを獲得して先発候補が6人となり、ワカまたはスティーブン・マッツにはブルペンの一員として開幕を迎える可能性もあった。しかし、シンダーガードの離脱により、ジェイコブ・デグロム、マーカス・ストローマン、ポーセロ、マッツ、ワカの5人で先発ローテーションを形成することになりそうだ。

© MLB Advanced Media, LP.