夢中になったら止まらない!オタクから見る日本観光を楽しむ方法

日本のサブカル好きが行きたい天国のような場所!

漫画、アニメ、ゲーム、アイドル、J-POPなど、日本のポップカルチャーやサブカルチャーは海外の人々をも夢中にさせています。自分の好きな作品のグッズを買いに日本を訪れることは、もちろんファンたちの夢。熱狂する人たちは、しばしば"オタク"と呼ばれます。

タイ人である筆者も日本のサブカルに魅了され、オタクになり、今では日本に住むまでになりました。

日本に来たら、本、キーホルダー、フィギュアなどの買い物は、オタクの重要な目的のひとつ。基本的に東京なら秋葉原池袋、大阪なら日本橋に行けば、お金が底をつくほど買い物できます。

しかしグッズを買う以外にも、日本旅行ではさまざまな楽しみ方ができることを知っていますか? 今回は筆者がオススメする、オタクスタイルで日本旅行をもっと楽しくする方法をご紹介します!

「聖地巡礼」で作品の世界へ

お気に入りの作品と同じ世界に入り込んで、キャラクターと同じお店でスイーツを食べたり、コーヒーを飲んだりしたいなら、「聖地巡礼」がオススメです。聖地巡礼とは、作品の舞台になった場所を訪れること。日本の作品の多くは、日本国内に舞台があります。

映画やドラマ、小説が好きな方はとくに、聖地巡礼を楽しむ人が多いのではないでしょうか。

2016年の大ヒットアニメ映画『君の名は』の影響で、「聖地巡礼」という言葉は同年の日本の新語・流行語大賞(※)にランクイン、社会現象にもなりました。ストーリーの舞台である新宿と岐阜では、映画のシーンそのままの景色を見つけられます。

聖地巡礼がブームになったのは、2007年放映の大人気アニメ『らき☆すた』からといわれています。舞台の埼玉県には、アニメに出てくる“鷹宮神社“のモデル「鷲宮神社」があり、ファンが大勢お参りに訪れ、お気に入りのキャラクターを絵馬に描いていきます。

お気に入りのキャラクターと旅に出て写真を撮れば、まさにオタクスタイル! 旅がいっそう楽しくなります。好きなキャラクターのぬいぐるみやフィギュアをもって旅に出るのは、世界共通でしょう。もちろん日本人のオタクも、いろいろな場所で写真を撮り、“萌え(※1)“な思い出を残すことが好きです。

想像を超えるバラエティ豊かな“テーマカフェ"で一休み

お洒落な店内でおいしいスイーツが食べられる日本のカフェは、訪れたら立ち寄ってみたい場所のひとつ。さらにオタク旅なら、テーマカフェで楽しさを加えてみてはどうでしょう?

東京や大阪のような大都市には、店内の飾りつけ、メニュー、サービスがテーマに沿って提供されるカフェがあります。

サブカル系が好きなテーマカフェも多数そろっており、中でも知られているのが、「メイドカフェ」でしょう。メイドの衣装を着た女の子が、接客をしたり楽しいアクティビティをしたりとお客さんを楽しませてくれます。

女子向けには「執事喫茶」がオススメ。エレガントな黒服の執事が、礼儀正しく接客してくれます。ほか、不思議の国のアリスをテーマにしたカフェ「Alice’s Fantasy Restaurant」も人気のひとつ。東京と大阪に4つの支店があります。

漫画系であれば、多くの人が知るガンダム。秋葉原に「ガンダムカフェ」もあります。ゲーム系なら、秋葉原にある「Square Enix Cafe」は外せないでしょう。

ほかにも、13星座のパフェメニューがある、池袋「パフェテラス ミルキーウェイ」、5,000種もの文房具が試せる表参道「文房具カフェ」など、バラエティ豊か。

けれどここで挙げたものは一部だけ! ぜひ気になるカフェを探してみてくださいね。

ほかにも漫画、ゲームなどの作品が、通常の店舗とコラボして期間限定のカフェをオープンするケースが増えています。たとえば、漫画の商品を販売する大手アニメイトによる「アニメイトカフェ」と、各地に支店があるスイーツビュッフェ「スイーツパラダイス」。

タワーレコードカフェ」では、アニメだけでなく歌手ともコラボして限定メニューを出しています。

人気がある作品とのコラボでは、数ヵ月前から予約が必要な場合もあります。旅行の日程が決まっているなら、お店の情報をチェックしてみましょう。

博物館見学で作品の奥深さに感激

愛する作品をもっと好きになるには、そのストーリーの背景や込められた思いを知ることが大事です。

私たちを虜にしている作品が生まれたきっかけや、作者自身のこと、作品が生まれるまでの努力の跡を探ってみましょう。

漫画『名探偵コナン』の作者が生まれ育った鳥取県には、作者を知る「青山剛昌ふるさと館」があります。ほかにも、スタジオジブリ作品が好きな方は東京「三鷹の森ジブリ美術館」や、『ドラえもん』なら川崎「川崎市 藤子・F・不二雄ミュージアム」、『鉄腕アトム』好きなら兵庫の「手塚治虫記念館」もあります。

お気に入りの作品に歴史的な内容があるなら、人物やストーリーに関係がある時代の博物館にも訪問しましょう。人気作品でしばしば舞台となる江戸時代について知りたい方は、「江戸東京博物館」がオススメです。

上野公園には「東京国立博物館」があり、国宝級の日本刀や鎧を展示しています。また侍や日本刀が好きな人なら、東京の「刀剣博物館」に行くとよいでしょう。

電車オタクには、横浜「原鉄道模型博物館」、東京「地下鉄博物館」または京都の「京都鉄道博物館」がオススメです。

同人誌とコスプレのイベントで想像力アップ

オタクが楽しめるのは公式の作品だけではありません。クリエイティブあふれる世界へつなぐのは、同人誌コスプレのイベントです。

同人誌とは、オタクがチームを組み、漫画を自費で制作した雑誌のこと。100%オリジナル作品(一次創作)もありますが、既存の作品を自分でリメイクするパロディー作品がほとんどです。内容はさまざまで、ファンの心の赴くまま自由に描かれています。

一方コスプレ(Cosplay)とは、各自が好きな漫画、アニメ、ゲーム、小説、映画のキャラクターを真似した格好をすること。これら2種類のイベントは、多くは同じイベントで開催されています。同人誌だけ、コスプレだけのイベントも合わせると、ほぼ毎週のように開かれているといえるでしょう。

定番で外せないイベントは「コミックマーケット」、通称コミケです。年に2回、冬と夏に東京で開催されます。

関西地方では、大阪で行われる「Comic City」と「Comic Treasure」が大きなオタクイベントです。参加する方はお目当ての作家のSNSをフォローして、グッズなど確実に買えるよう情報収集しておくことをオススメします。

コスプレを観に行く、または参加するなら、コミケを含むさまざまな同人イベントで場所が設けられています。イベントによってはコスプレが許可されていないこともあるので、訪れる前に確認しておきましょう。

とにかくコスプレイベントへ参加したい方は、世界的なコスプレコンテストを運営するWorld Cosplay Summitで情報を入手しましょう。

コスプレの写真撮影は、場所によっては事前の許諾が必要です。撮影したい方は、コスプレイベントやスタジオでの撮影が安心です。

オタクのための日本旅行を楽しむ方法

グッズを買うだけではなく、オタクにとって魅力的な観光地、アクティビティ、イベントが、日本にはたくさんあります。

公式イベントはもちろん、オタク同士が集まって開催されるイベントもぜひ参加してみてください。「自分はそんなにオタクじゃないな」と思っている方でも、日本のポップカルチャーとサブカルチャーが好きなら楽しめること間違いなし!

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