競争激化の北海道流通 新生イオン北海道の戦略とは

けいナビ

©テレビ北海道

総合スーパーのイオン北海道と、食品スーパーのマックスバリュ北海道が今月合併し、新たなイオン北海道が誕生した。北海道スーパーの売上高は、アークス・ コープさっぽろを合わせた3強と言われるグループによる寡占化が進み、熾烈な争いだ。

北海道のスーパーは熾烈な争いだ

その中でいかに生き残るか。イオン北海道が狙うのは、「食品」部門で確固たる地位を築くことだ。おととし札幌にオープンしたマックスバリュ北1条東店。最も力を入れているのが、300種類以上の品揃えがあるパンと総菜。

総菜を作るバックヤードも「見せる」演出

美容・ヘルスケアコーナーでは、都心部の店ならではの工夫もある。出戸副社長は「美容・ヘルスケアの通路は狭くしている。何回買うか、という頻度を考えると、食品より圧倒的に頻度が低い。通路を狭くして、その分種類を多く置き、利便性を高めている」と話す。こうした実験店は、札幌と函館の2店舗にも採用。

イオン北海道の出戸信成副社長
このタイプの店は、札幌と函館の2店舗にも採用している。

イオン北海道は今でこそ全国区の大型スーパ ーマーケットのグループ企業だが、その歴史は地元で再編を繰り返してきた会社だ。

函館のイオン湯川店。5年前にダイエーから引き継いだ店舗で、建物は40年以上が経過して老朽化。去年数億円をかけて改装した。ここでも強化したのは「食品」売り場。店内に入ってすぐに前面に押し出したのは、地元の野菜。

イオン湯川店の原田博暢店長は「近郊野菜ということで、地元の農家から仕入れている。リニュ ーアルで地元密着をしっかり伝えられるということで、一番いい場所で売り場も多くとった」と話す。食品の売り場面積は、改装前より2割広げ、食品の品揃えは1.5倍に。

イオン湯川店の原田博暢店長

思わぬ効果も。
食品売り場の拡大で2階に追いやられた化粧品売り場だが、1階の来店数が増えたことで2階にも客が増え、結果売り上げは改装前より3割増えた。ただ、いつまで改装の効果があるかは不透明だ。ライバルとなるアークスの店舗は、目と鼻の先。
イオンが経営戦略の軸とするのが「ドミナント出店」だ。

苫小牧に、ことし7月マックスバリュが開業予定

集中出店を意味するドミナント出店は、チェーン展開する流通では一般的な戦略。苫小牧にイオングループとして、6店舗目の出店となる。人材・物流面で効率が上がり、店舗の魅力向上につながる。半径3キロ以内にスーパーやディスカウントストア、自社の店舗も含めて5店舗以上がしのぎを削るが、それでも十分勝算はあるという。計画が持ち上がってから7、8年が経過しているが、それを待ってでも、新規出店には意味がある。

特に、札幌では店舗が集中。赤い点がイオン以外の競合店

こうした「自社競合」を含めた競争関係について統合後のトップ、青柳英樹社長は「マックスバリュのようなスーパーは、平日や帰り道に短時間で買い物をするのに便利。イオンのような総合スーパーは、フードコートなど、時間を使いながら買い物するのに適している。客も使い分けしているため、近隣にあっても閉めることは考えていない」と話す。

イオン北海道の青柳英樹社長

売り上げ目標を聞くと…。

「一定規模は5,000億円。3強といわれる先輩方の2社の横山さん(アークス)と大見さん(コープさっぽろ)と切磋琢磨しながら、背中を追うという立場。決して(現状の売り上げ)3,300億円あればすごいのではなく、食品でみれば私たちは追いかける立場」と話す。

番組の最後は杉村太蔵さんの一言。コメントのフルバージョンはYouTubeなどのSNSで公開中。

(2020年3月28日放送 テレビ北海道「けいナビ~応援!どさんこ経済~」より)

過去の放送はYouTube公式チャンネルでご覧になれます。
TVh「けいナビ」