女史の精神、次の100年へ 「リデル、ライト記念館」復旧

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熊本地震からの復旧工事が完了した「リデル、ライト両女史記念館」を背に笑顔を見せる、両女史顕彰会の小笠原嘉祐会長(左)と記念館の秋山大路館長=熊本市中央区

 熊本地震で被災した熊本市中央区の国登録有形文化財「リデル、ライト両女史記念館」の復旧工事が完了した。今年はハンナ・リデルがハンセン病患者救済のための回春病院を設立して125周年。関係者は「歴史の節目に記念館がよみがえった」と喜んでいる。

 記念館は、ハンセン病患者救済に生涯をささげた英国人宣教師リデル(1855~1932年)が、ハンセン病研究所として1919年に建設。当初は木造平屋だったが35年、リデルのめいで回春病院2代目院長のエダ・ライト(1870~1950年)が2階建てにした。市文化振興課によると、地震の影響で記念館南側の玄関付近が沈下。建物が傾いたり、しっくいの壁がひび割れたりした。このため玄関付近を解体し、地盤を改良。耐震補強のためステンレス製の筋交いを16カ所入れた。総工費は約9千万円。

 両女史顕彰会の小笠原嘉祐会長(72)と記念館の秋山大路館長(71)は「記念館は昨年、創立100年を迎えた。再オープンは新たな100年のスタートだ」と感慨深げだ。

 館内では地震前と同様にリデルとライトの遺品や歴史資料のほか、新たに復旧工事の様子も展示するという。両女史顕彰会は4月5日からの一般公開を目指し準備を進めているが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で延期の可能性がある。同4日に予定していた記念式典は行わない。(飛松佐和子)