ドイツが華為禁止を解除、EU巨大市場がすぐそこまで

ドイツの政府与党が最近文書で、中国のスマートフォン通信機器メーカーの華為(HUAWEI)がドイツの5Gネットワーク構築への参加を禁止しないことを全会一致で決定した、と報告した。これにより、ドイツは西側で英国に続いて二番目の華為の5Gインフラへの参加規制を解除した国となった。

地元メディアによると、ドイツのアンゲラ・メルケル首相はかねてから華為の締め出しに反対していた、とのこと。今回、米国の華為締め出しに同調していた一部の当局者と意見の調整を行い、共通認識を確認し意見の一致を見た。文書では、ドイツは最新の高速ネットワーク構築の際、企業を個別に排除すべきではないと述べている。とはいえ、政府はサプライヤーに対してより安全な基準を採用すべき、とも指摘している。現在、主要西側諸国ではオーストラリアのみが華為の5Gネットワーク構築への参加を禁止している。

解説:

華為は米国の規制リストに挙げられ、一時ヨーロッパでの5Gビジネスは難局に直面していた。華為は5G基地局向けコアチップ天罡(TIANGANG)を独自開発しており、世界中の90%の基地局で電力を変換せず5Gを導入できる。英国とドイツは、建設費用、安全保障上のリスク、政治的影響を評価した後規制を解除した。ドイツはEUの5G市場シェアの30%近くを占めている。この決定にはEUの他の事業者が追随する可能性がある。とはいえ、華為は現在も技術面で厳しい評価に直面している。

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