上海のランドマーク豫園 故宮博物館をモデルにリニューアル

2017年、中国の複合企業で大手の復星グループ(Fosun)が上海豫園に258億元の巨額投資を行い、豫園の持ち株比率が69%となった。豫園は上海の観光名所で年間約4,600万人の観光客が押し寄せている。以前、豫園の主な事業は小売販売業や、傘下企業の貴金属販売、外食、観光事業、漢方薬や不動産業が中心だった。

復星グループの買収後は、巨額投資により豫園のブランドイメージとビジネスモデルも大幅にアップグレードされた。たとえば、豫園の大きな壁にウォールペインティングを施し、創意あふれる募集広告を張り出したりしている。「上海ファンタジー」というコンセプトに合っていれば、オリジナリティあふれる作品を壁に展示できる。リニューアルの方向性は故宮博物館がモデルで、上海の観光名所を、カルチャーツーリズムとショッピング施設とが一体となったユニークなカルチャー空間として生まれ変わらせることだ。

解説:

上海の伝統的な観光スポットである豫園は、若者にとってはあまり魅力がなかった。これまで、故宮博物館は伝統的な観光地から若者に人気の観光スポットへと生まれ変わり、オリジナル商品や技術協力により故宮はユニークなカルチャーツーリズムのブランドへと変化した。若い消費者層が成熟していく中、伝統的観光名所がトレンドスポットになってきている。運営会社は、豫園が単なる高齢者の暇つぶしの場所などではなく、オリジナリティあるコンテンツを強化していくことでより多くのリピーターを確保していきたい考えだ。

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