新型コロナ 「感染者、封じ込め重要」 原田熊本大学長が指摘 熊日情文懇話会

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熊本大学長の原田信志氏が「感染症と社会」と題して講演した熊日情報文化懇話会3月例会=25日、熊本市中央区

 熊日情報文化懇話会(会長・河村邦比児熊日社長)の3月例会が25日、熊本市中央区のホテル日航熊本であり、熊本大学長の原田信志氏(70)が「感染症と社会」と題して講演した。世界中で猛威を振るう新型コロナウイルスの感染拡大防止について「感染者の診断と封じ込めが非常に重要」と語った。

 原田氏は感染防御学が専門の医師。感染症で人類が唯一撲滅できた天然痘について「特徴的な症状から診断が非常に容易であり、撲滅の大きな利点となった」と話した。

 対照例として、感染しても大半が無症状のポリオ(小児まひ)を挙げ「いかに割合が低くても、非常に大きな影響を与えかねない。(多くが軽症の)コロナウイルスも同様のことが起きている」と指摘した。

 感染症の拡散原因を人口過密と交通手段の発達とし、「国全体を隔離することが感染症を封じ込める最も確実な手段。検疫はほとんど役に立たない」と述べた。

 その上で、感染者のPCR検査をできるだけ広く実施するよう提案。抗体検査によって感染状況を把握すれば、終息の見通しにつながると訴えた。(福井一基)