佐世保・浦頭岸壁 寄港キャンセル 初使用予定のクルーズ船

 国際クルーズ拠点として整備し、4月1日に供用開始する佐世保港の浦頭岸壁を初めて使用する予定のクルーズ客船が、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、寄港をキャンセルしたことが25日、分かった。市港湾部は「残念だが、現状を考えるとやむを得ない」としている。
 市などによると、同日、船会社側からキャンセルの連絡が入った。客船は「コスタ・セレーナ」(11万4千トン)で、4月2日正午に入港。午後9時に出港する予定だった。
 浦頭岸壁の使用予約は、4月23日から6月までに計17隻入っている。市港湾部は「(終息が見通せない中での)寄港は非常に厳しい」として、今後もキャンセルが続くとみている。
 国際クルーズ拠点を巡っては、国が2017年、地方自治体とクルーズ船の運航会社が共同で施設を整備する「国際旅客船拠点形成港湾」に佐世保港を指定。国と市、世界最大手のカーニバル社が連携し、ハウステンボス近くの浦頭地区で16万トン級が接岸できる寄港拠点の整備を進めている。

© 株式会社長崎新聞社