証言の会50年で企画展 創刊号など資料展示 来月18日まで

「長崎の証言」創刊号などが展示された会場=長崎市、ナガサキピースミュージアム

 50年以上にわたり被爆証言の記録活動などに取り組む「長崎の証言の会」のこれまでの歩みを振り返る企画展「証言の会50年~原点を見つめる」が25日、長崎市松が枝町のナガサキピースミュージアムで始まった。4月18日まで。入場無料。
 同会は1969年、「長崎の証言刊行委員会」として発足。以来、被爆者や戦争体験者らからの聞き取りをまとめた証言集を通算76冊発行してきた。証言の記録活動だけではなく、83年からは被爆の実相を修学旅行生らに伝える「原爆碑巡り」にも取り組み、核兵器の残虐性や非人道性を訴え続けている。
 会場では、69年8月9日発行の証言集の創刊号や、同会が70年に実施した被爆者実態調査の調査票など資料30点以上を展示。このほか現在に至るまでの活動をまとめた歴史年表や、証言の会代表委員だった故・鎌田定夫氏らゆかりの人物を写真とパネルで紹介している。
 同会の山口響編集長(43)は「展示を通し、証言集ができるまでのプロセスを多くの人が支えてきたことを知ってほしい。今後も会の活動は1年でも長く続けていきたい」としている。

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