マヒトゥ・ザ・ピーポー、吉本ばなな、ダースレイダー らが映画『ホドロフスキーのサイコマジック』にコメント!

91歳、アレハンドロ・ホドロフスキーの新作にして集大成、映画『ホドロフスキーのサイコマジック』が、4月24日(金)より、アップリンク渋谷、アップリンク吉祥寺、新宿シネマカリテほかにて全国順次公開。

「サイコマジック」とはホドロフスキーが考案した心理療法。本作では、実際にホドロフスキーのもとに悩み相談に訪れた10組の人々が出演し、「サイコマジック」がどのように実践され、作用しているのかを描く。そして『エル・トポ』や『ホーリー・マウンテン』などホドロフスキーの過去作の抜粋とともに、自身のこれまでの作品が、いかに「サイコマジック」であったかを解き明かしていく。

このたび、作家の吉本ばなな、ラッパーのダースレイダー、映画評論家の滝本誠、精神科医の名越康文 他、ホドロフスキーの「サイコマジック」をいちはやく体感した各界著名人より、ホドロフスキー愛溢れる絶賛コメントが到着。コメントページはこちらをチェック。

映画『ホドロフスキーのサイコマジック』コメント

(※敬称略・順不同)

人の心の淀んだ傷の下には、人類全てが等しく共有する果てしなく澄んだ水がある。

それこそが愛であり芸術なのだろう。

ホドロフスキーの優しいまなざしが全編に音楽のように流れていて、包まれるようだった。

———吉本ばなな(作家)

まさに現代の魔術師!

観ているこちらが魔法にかけられた気分。

———手塚眞(ビジュアリスト)

ここに展開されている映像は、極めてオーソドックスで正当なセラピーだと私には映る。

つまり「生まれ直し」だ。

あなたも今夜、湯船に浸かる時、胎児に戻って羊水に浮かんでいる姿を想像してみることだ。

その時あなたは、この世に望まれて生まれて来たことを知るかもしれないのだ。

———名越康文(精神科医)

いままでのホドロフスキーの作品は全て彼から見える『世界の断片』であった。

その断片を繋ぎ合わせていく、縫い合わせていく手法がサイコマジックであり、それは世界の中に存在する僕たちを癒す行為でもある。

ホドロフスキーの表情は慈愛に満ち、彼に抱かれた僕らは皆、いずれあの母親のように歌いだすことだろう。

———ダースレイダー(ラッパー)

無菌のサロンでお気軽な再生をうながす現代が直視すべき、神も悪魔も善悪やカルトも混雑した真の人の姿がそこにうつされている。

その混乱と向き合うホドロフスキーの手つきは抜群に怪しいが、そもそも人間とは怪しい存在だったはずだ。

わたしの中の未使用の細胞がざわっと立ち上がる音を確かに聞いた。

それはディストーションのかかった歪んだ音だった。

———マヒトゥ・ザ・ピーポー

数年前、ホドロフスキーにタロット・リーディングをしてもらったとき、1年分の汗がでたが、あれはこちらの無意識が彼の手で雑巾のように絞られて出た分泌物ではないか、と今思える。あれは手づかみ、わしづかみのサイコセラピーだった。レシピなしのハプニング仕様。

以後、余計な覚醒もあり、とりわけ・・・。

———滝本誠(映画評論家)

何故私がホドロフスキーを信仰しているのかが解明された。

私自身も無意識にサイコマジックのセラピーで救われている被験者だった。

固定概念を破壊した先の自我の解放、"贈与"することで関係性が生まれ、世界の一部になれること。

自分にとっては人生、表現の指針となる、定期的に見るべき処方箋映画。

———東佳苗(rurumu:/縷縷夢兎デザイナー)

おばあちゃんが「わたし演技できてる?これで正解?」みたいなシーンで涙がでた。そのシーンを使った監督の勇気がなければ、ほんとうの自由を、みている側は得られないことをホドロフスキーさんは感じたのではないだろうか。制御不能な天然の哀しみ。ほんとうの姿を垣間みせてしまう映画の破綻。

どこかの宇宙タイミングで、表現者はそれぞれの方法で、地上に生きれば生きるほど、地上の悲しみに深くおのおのの感性でふれざるを得ない。映画に食い破られるように生きてきた彼の姿がスクリーンの隅々にあらわれる度に、マジックを最後まで信じつづけるのをやめない強い意志と、宇宙のはてしない無慈悲がせめぎあうのを感じた。地上の魔法を解くカギをあえて忍びこませた意図は、次作への予兆なのかもと感じさせた。

ご本人が、ある時から解放がはじまっていったことを映画のなかでうちあけていたように、映画という肉眼や耳を意識せざるを得ないジレンマを超えて、現実がもっともっと流れこむ作品がこの先あらわれてくることを予感したし、あふれでる宇宙の魂の意欲の権化すぎるし、集大成ではおさまらないメイクラブなインスピレーションに満ちた作品。

地球はいつでも悲しみを生きにくる星だったし、どんなに惨めな人生をしいられても、その底の底の頂点に愛は存在することを、ホドロフスキーさんのハグとメイクラブで力強くみせつけられてみてください。

きっとこの先もおおくの映画を、ノリで未来永劫滅亡させつづけるのでしょう。

———プリミ恥部(宇宙LOVEアーティスト)

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