ロッテ佐々木朗「しっかり投げ分けられた」 対打者への初スライダーに手応え

プロ入り後2度目の打撃投手を務めたロッテ・佐々木朗希【写真:宮脇広久】

ロッテ佐々木朗は打撃投手で変化球解禁、フォークは「抜けてしまうボールも多かった」

 ロッテのドラフト1位・佐々木朗希投手(大船渡高)が27日、本拠地ZOZOマリンスタジアムでプロ入り後2度目の打撃投手を務め、初めて変化球を解禁した。安田、山口に対し、スライダー、フォーク、スプリットを交えて40球。最速156キロをマークした。佐々木朗は「スライダーはしっかりストライクゾーンに投げる球と、ボールになる球を投げ分けられたと思います」と振り返った。

 初めて打撃投手を務めた24日から中2日。160キロ超の剛速球を誇る黄金ルーキーが打撃投手で変化球を投げた。ZOZOマリンといえば、強い海風が名物。「前(1回目の打撃投手)より風は少なかった。思うように投げられるように工夫して投げたので、前より良くなったところが多かったと思います」と手応えを口にした。「前よりもリラックスして投げられたかなと思いますが、もっといいボールが投げられると思うので、経験を積んでレベルアップしていきたい」。

 フォークが抜ける場面もあった。「抜けてしまうボールも多かったので、打者との対戦を重ねて修正していきたい。フォーク(系)はコントロールするのが難しいですが、いいところに落とせるようにしたい。(フォークとスプリットの投げ分けは)全体的に悪かったので、それどころではなかった」。1軍レベルでは失投を逃してくれない。「なかなか失投が許されない世界だと思うので、100%に近い状態で投げられるようにしたい」と前を向いた。

 井口監督は「球種はスライダー、それにフォークとスプリットを投げ分けているようだ。フォーク(系)は抜けている球が多かった。スライダーはキレがよく、あまり膨らみがなくて、打者に近いところで曲がるので、球種が分かっていても捕手が対応しきれていなかった。打者も分かっていても手が出ない時があった」と衝撃を受けた様子だった。

 球団は28日からの1軍全体練習を中止、31日から練習を再開すると発表した。佐々木朗は練習再開後の4月3日に実戦形式のシート打撃に登板する予定だ。「今日は球種を伝えながら投げたので、(ストライクから)ボールになる球は振ってこなかったけれど、(次のシート打撃では伝えないので)実戦的にバッターの反応を見られると思います」と心待ちにしていた。(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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