サービスタイムの扱いなどについてMLB機構と選手会が合意

日本時間3月27日、ESPNのジェフ・パッサンが報じたところによると、メジャーリーグ機構とメジャーリーグ選手会はサービスタイムの扱いなど、様々な項目について合意に達したことが明らかになった。選手会はすでにこの件に関する投票を終えており、日本時間3月28日に行われる予定のオーナー会議で承認されたあと、正式にアナウンスされる見込みとなっている。

新型コロナウイルスの感染拡大によりオープン戦が中止となり、レギュラーシーズンの開幕が延期されるなか、メジャーリーグ機構とメジャーリーグ選手会は5月中旬ごろにスプリング・トレーニングを再開し、6月上旬からレギュラーシーズンをスタートすることを目指していることがすでに報じられている。もちろん、シーズン開幕の可否は新型コロナウイルスの感染拡大の状況次第であり、決して楽観視はできない。

今回の合意のなかでは、メジャーリーグ機構には今年のドラフトを5巡目までに短縮する権利を有する。また、例年7月にスタートする国際フリーエージェント契約期間は、来年1月までスタートが先延ばしとなる可能性があるようだ。さらに、メジャーリーグ機構は2021年のドラフトを20巡目までに短縮することができ、2021~2022年の国際フリーエージェント契約期間も2021年7月スタートではなく、2022年1月~2022年12月の1年間に変更される可能性があるという。

選手会にとって最も重要なサービスタイムの扱いについては、短縮シーズンとなった場合でも、1年を通してアクティブ・ロースターまたは故障者リストに登録された選手は、通常の1年分に相当するサービスタイムを得られることになった。それ以外の選手については、通常のシーズンとの比率に基づいてサービスタイムが算出される。また、シーズンが完全に中止となった場合は、2019年と同じサービスタイムが各選手に与えられる。よって、ムーキー・ベッツ(ドジャース)、トレバー・バウアー(レッズ)、マーカス・ストローマン(メッツ)、J.T.リアルミュート(フィリーズ)といった選手たちは、シーズンが完全に中止となった場合でも、今年11月にフリーエージェントとなる。

また、短縮シーズンとなった場合は、個人成績のうち、本塁打、勝利、奪三振といった「積み上げ型」の部門で通常のシーズンより数字が小さくなることが予想されるが、年俸調停などの際には、選手側が損をしないように、短縮シーズンであることを考慮して調整が加えられることになった。ここで紹介した内容以外の詳細な項目についても、明日以降の正式発表によって明らかになるだろう。

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