ヴァイセアドラー 大型ルーキー川口喬、成長の余白は計り知れない

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 昨年4月に近畿大学から大分三好ヴァイセアドラーに加入した川口喬は、国内トップのV1リーグで多くの経験を積んだ。1巡目はメンバーにさえ選ばれず、居残り練習することが多かったが、2巡目からはピンチブロッカーとして試合に出て経験を積み、3巡目は先発起用も増えた。川口は「大学より一気にレベルが上がり戸惑いもあったが、V1のレベルを感じられたことは良かった。調子の波が大きいので安定して力を出せるようにならなければいけない」と収穫と課題を口にした。

 

 身長198㌢のサウスポーは素材としては申し分なく、高校1年からバレーボールをはじめたこともあり、伸びしろは計り知れない。ダイヤの原石にV1の3チームからオファーが舞い込んだが、「チームの雰囲気が良かったし、大学の先輩もいて溶け込みやすかった」と大学の頃から合宿などで練習参加していた大分三好を選んだ。

 

 大型ルーキーへの期待は高かったが、同じミドルブロッカーの林一寿や大西基之、同期の木本吉紀と比べても、すべてが劣っていた。これまで得意としていたスパイクも通用せず、ブロックにおいては相手の攻撃を仕留めるブロックポイント、次の攻撃につなげるタッチの数の差も歴然としていた。小川貴史監督は、「重心の移動、ステップの前の動きなど課題は多かったが、自分なりに考え、工夫するようになってからは上達は早かった。あの高さが絶対武器になるのは間違いなかった」とアドバイスは最低限にとどめ見守った。

 

ルーキーイヤーは貴重な経験を得た

 向上心の高い川口は「取り入れられることは全部やろう」と貪欲に練習に取り組み、分からないことがあれば大学の先輩である浜本豊や勝将哉に教えを乞うた。「デカいだけの選手でなく小技もできて、ディフェンスでもやれることはある。ブロックも速攻もうまくなりたい」。自分が思い描く理想のバレーボール選手に近づくため努力を惜しまなかった結果が、出場機会の増加につながった。

 

 リーグ終盤戦は降格争いを強いられたチームにおいて、内容、結果ともに満足いく試合は少なかった。それでも戦力としてコートに立ち、高さを生かした川口の真価が発揮されたことは間違いない。今後試合を重ね、セッターとの連係がスムーズになれば、パフォーマンスはさらに良くなるだろう。誰よりも成長の余白が多く、その成長は頼もしくもあり、楽しみな戦力となりそうだ。小川監督は「チームにとって真ん中の攻撃は課題だが、ミドルブロッカーは横一線。川口には自分の良さを存分に生かしアピールしてほしい」と期待する。躍動する大型新人の2年目は目が離せない。

 

川口喬の成長はチームの飛躍に欠かせない

(柚野真也)