災害時の死者不明者、氏名公表へ 神奈川県知事表明、防災計画に明記

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黒岩祐治知事(資料写真)

 黒岩祐治・神奈川県知事は27日の定例会見で、災害時の死者や安否不明者の氏名について、遺族らの意向にかかわらず速やかに原則公表する方針を明らかにした。氏名とともに年齢や性別、居住市町村も公表する。県内全域を対象とし、来週早々に改正する「県地域防災計画」に明記する。

 地震や台風をはじめ風水害などで死者や安否不明者が発生した場合の今後の対応について、知事は「自動的に名前が出るという仕組みにしたい」と強調。公表できないケースについては、「私の頭の中では浮かばない」と述べた。

 災害死者の氏名公表を巡っては全国的な統一基準が決まっておらず、都道府県で対応が分かれている。知事は全国知事会で危機管理・防災特別委員長を務めており、「国や全国知事会にもこの方向性を採用するよう働き掛けたい」と意欲を示した。

 方針決定の理由に関しては、民放キャスターとして報道に携わった経験を踏まえ、「速やかに公表することが大原則というのが持論だ」と説明。日本新聞協会が11日に氏名公表を求める要望書を提出したこともきっかけになったとした。

 2月に逗子市で斜面が崩落し女子生徒が死亡した事故では遺族の意向で氏名が明かされなかったが、今後同様のケースがあった場合は「公表の対象になる」と明言。一方、新型コロナウイルス感染による死者については、災害には当たらないとして対象外とした。