来店客に季節の花 オランダ屋企画 4月19日まで

取り組みをPRする本石さん=時津町、オランダヤデリバリーオフィス

 新型コロナウイルスの感染拡大で、イベントの中止や自粛などが相次ぐ中、フラワーギャラリーオランダヤなどを展開するオランダ屋企画(長崎市)が、来店客に季節の花をプレゼントする取り組みを始めた。「世の中を明るく元気にしたい」「花で癒やされて」。採算度外視の企画は4月19日まで続ける予定。
 卒業式や送別会がある3月は花の需要が高まる時期の一つ。だが今年は新型コロナウイルス感染防止のため、送別会の自粛や卒業式の縮小などが相次ぎ、生花店の売り上げにも直撃。同社も前年同期と比べて3割減少しているという。
 感染の終息時期は見通せず、厳しい状況が続くが「下を向いていても何も始まらない。今、花屋ができるのは地域の人たちを花で癒やすこと」。発案した同社の川口親義常務取締役は発想を転換し「大変な時期に店に足を運んでくれた感謝と花の持つ癒やしの効果を伝え、地域を元気にしたい」と話す。
 プレゼントするのはチューリップやガーベラ、フリージアなど季節の花。プレゼント用として仕入れ、商品購入の有無にかかわらず、来店客に1輪ずつ手渡している。店舗の一つ、オランダヤデリバリーオフィス(西彼時津町)の本石夕佳さんは「地域の人が花に親しむきっかけになればうれしい」と話している。

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