「世界まる見え!テレビ特捜部」が30周年。所ジョージ「成長しないのがこの番組のいいところ」

日本テレビ系の人気番組「世界まる見え!テレビ特捜部」(月曜午後7:56)が1990年の放送開始から30周年を迎え、司会の所ジョージ、スペシャルパネリストのビートたけしが記者会見に登場。所は「この番組は、家の茶の間に帰ってくるみたいな感じ。成長しないのが番組のいいところ」とホーム感を伝え、たけしは「『笑点』と同じで、寝たきりの老人はチャンネルを変えられない」と毒舌を交えながら、変わらない番組の魅力を話した。

同番組は、世界各国で放送されたテレビ番組を厳選して紹介するバラエティー。3月30日放送の「世界まる見えついに30周年!たけしからの感謝状 春満開3時間SP」では、明石家さんま、荒俣宏、佐々木美玲(日向坂46)、滝沢カレン、田中義剛、出川哲朗、中川翔子、東山紀之、向井理をゲストに迎え、番組30周年の歴史を振り返りながら、番組に貢献してくれた人々、活躍してくれた人々にたけしから感謝状を贈呈する。

「まる見え大傑作選」では、番組恒例のたけしが毎回その日のゲストを巻き込み大暴れするオープニング映像や、ハプニング映像、そして出川と小峠のドッキリ名場面など、長い歴史の中で起こったシーンをたっぷり紹介。そのほか、池上彰の特別授業で番組長寿の秘密を世界のテレビ事情と合わせて解説するほか、自ら小型機を操縦士、バヌアツの世界から孤立した島民たちに医療と希望を届ける医師の物語など、盛りだくさんの内容でおくる。

30年間続ける中での、自身の変化を聞かれた所は「最初は番組が続くかどうか分からないので手探りでドキドキしながらやっていたけど、10年目ぐらいからはもうないですね。スタッフも張り切ったものを作ろうって気持ちもないし(笑)、『これが新しいですよ!』っていうものもなく、ほどほどの感じでやってると思いますよ。番組自体がスタンダートになっていて、『早く帰ってみたい!』というわけではないけど、ついてたら見るという感じなのかなと思います」と長寿番組として安定した人気を誇る番組を、“所流”に肯定。

「番組の前の日は興奮して眠れなくて、台本を20回は読み直して、朝5時から水を浴びて神様に拝んで、今日も1日無事にテレビに出られることを感謝しますと言ってから(収録に)出かける日々が30年間続いたと思います」とボケるたけしも、「VTRを見た後にするコメントのレベルを上げると、番組が違う方向にいってしまうので、くだらない笑いと、ばかばかしい笑いのはざまで、それが下がらなければいいじゃないかと思う」と番組に対するスタンスを語った。

また、スペシャルの中では、オープニング映像を凝縮したVTRが見応えがあったという所。たけしも今回のオープニングもうまくいってよかったと安堵した。そして今回、定期的に番組にゲスト出演しているさんまも登場。所が「仲間って言ったら申し訳ないけど…収録が長くなるなって思いました。さんちゃん(さんま)と北野(たけし)さんがしゃべると誰も止められないし。だから、僕が進行しなきゃってなる」と話すと、たけしが「銀座の高級レストランや高級料理屋さんに1人だけ浅草の飲んだくれが来たみたいな、言うことは聞くけど、触れないようにしようみたいな感じがあるよね」と収録が普段とは違った雰囲気になることを明かした。

3人の関係性としては、所が「さんちゃんに北野さんが何か言われている時は、僕が北野さんを救って、私がさんちゃんに何か言われている時は北野さんが助けに来てくれる。でも、さんちゃんが困った時は誰も助けない。そこが面白いですね」と語り、たけしが番組恒例のメレンゲをかける場面では、さんまの間合いではなく、突然吹きかけたそうで「(本当はもっといじってからやってほしそうなところをわざと外したので)大したリアクションが取れなくて、目が点になっていた。『何すんねん』って顔をしていて。久々に焦った顔を見たね」と笑っていた。

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