V長崎 小学生に「卒業おめでとうカード」プレゼント

V長崎が小学生に贈ったポストカード(V長崎提供)

 長崎県内の多くの公立小学校で18日に行われた卒業式。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、規模縮小など例年とは違う形で実施された。そんな少し寂しい状況の中、サッカーJ2のV・ファーレン長崎は「温かくて楽しかった記憶として刻まれるように」と、特製の「卒業おめでとうポストカード」を県内16校の564人にプレゼントした。
 V長崎は昨年から選手やスタッフが県内の小学校を訪れ、90分間の特別授業をする活動「V-DREAM」に取り組んでいる。子どもたちに「フェアプレー精神」や「夢を持つことの素晴らしさ」「努力することの大切さ」などを伝えており、カードは「V-DREAM」に参加した6年生に贈った。
 平戸市立田助小にも、昨年10月9日に前田悠佑普及インストラクターが来校。選手時代の2017年にJ1昇格をたぐり寄せた試合で、ゴールを決める映像を流して「自分は有名じゃない学校を出ている。働きながらサッカーをしていた時もあったけど、夢のJリーガーになれた」と熱く語った。子どもたちは目を輝かせて聞いていた。
 卒業を目前に控えた今月上旬。新型コロナウイルスの影響で、突然休校になった。学年主任の値賀浩司教諭が「子どもたちと思い出をつくりたいけど…」と悩んでいると、式の前々日にサプライズでポストカードが届いた。そこに添えられていたのは前田さん直筆のメッセージ。「自分の夢、目標に向かって少しずつチャレンジしてください!応援しています!」
 式の日の朝、カードを手にした卒業生14人は笑顔で集合写真に納まった。5年生の6月からサッカーを始めた度嶋涼太君は「僕も中学校で努力して、今よりもっと上手になるようにがんばりたい」とパワーをもらった様子。値賀教諭も「まさか届くと思っていなかったので、とても感動した。いい思い出をありがとう」と感謝しきりだった。

ポストカードを受け取って喜ぶ子どもたち=平戸市立田助小(V長崎提供)

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