【インタビュー】県立大教授・西岡氏 官民で地域の魅力向上

「市民もどんどん参加し、意見を出すことが大切」と話す西岡教授=佐世保市、県立大佐世保校

 公共政策が専門で、PFIに詳しい県立大の西岡誠治教授に中央公園のリニューアルのポイントを聞いた。
 -国がPark-PFIを創設した狙いは何か。
 全国の公園は高度成長期に急激に増加した。どこも老朽化が進み、維持管理や更新が行政の負担になっている。そこで、コスト意識が高い民間事業者の知恵を活用するPFIが注目された。従来の都市公園法でも公園に収益施設をつくることは可能だが、法改正で民間の主導権を強めた。公園の在り方について、民間事業者に変革してもらう狙いがある。
 -中央公園のリニューアルの特徴は何か。
 大都市の公園ではPFIの導入で成功した事例は珍しくないが、今回は地方都市での取り組み。国道に近いスポーツ広場はにぎわいが生まれやすいが、少し離れた斜面地のエリアはもともと人の流れが少ない。ここにいかに人を呼び込むかが課題となる。
 -事業成功のポイントは。
 この事業は単なる金もうけではなく、官民で公園を活気づける試みだ。民間事業者にとっても難しい挑戦となる。市民もどんどん参加し、意見を出していくことが大切。行政は市民と事業者の間に入り、施設のサービス向上につなげてほしい。それは地域の魅力向上と発展につながっていくはずだ。

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