阿里健康が組織再編 医療健康のデジタル化に本腰

阿里巴巴(ALIBABA)傘下のクラウド医療プラットフォームである阿里健康(ALIHEALTH)が新たな組織再編を行うことを発表し、イノベーション業務事業群総責任者の朱順炎氏がCEO兼董事会主席を務めることが分かった。同社によると、人事異動の狙いは組織の保障と投入にあり、戦略的配置の強化を引き続き行っていくことにある。

阿里健康は新型コロナウイルスが感染拡大する中でも多くの策を打ち出し、医療健康分野のデジタル化インフラ建設に本腰を入れている。1月末、同社は支付宝(ALIPAY)と淘宝(TAOBAO)アプリのトップページにオンライン問診サービスをリリース。4日間のアクセス数は160万件を超えた。このほか、同プラットフォームは各級政府、阿里クラウド(ALICLOUD)、釘釘(DINGDING)などと個人健康状況に利用する電子証書の共同研究を行っており、現時点で利用都市は200か所を超えている。

解説:

5G、AI(人工知能)、IoT(モノのインターネット)の応用にともない、デジタルヘルスは政策支援の下、中国医療ヘルスでの「新インフラ」発展の中心となっている。阿里巴巴がワンヘルス分野に参入した最初の看板企業として、阿里健康は新型コロナウイルス発生後多くの措置を講じて感染予防に協力、市場の開拓とユーザー習慣の育成を効果的に行った。組織構造の再編は、阿里健康がグループ内の新業務における重要な位置づけの体現であり、今後も投入を継続しビジネス転換プロセスを加速するものとみられる。

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