【MLB】野茂英雄氏の14K完封がRソックス「史上最高の投球」に ダル、大谷には“可能性”

エンゼルス・大谷翔平、野茂英雄氏、カブス・ダルビッシュ有(左から)【写真:Getty Images】

野茂氏は2001年5月25日のブルージェイズ戦で1安打14K無四球で完封勝利

 メジャー通算123勝を挙げた野茂英雄氏が、レッドソックス在籍時の2001年に演じた投球が再び脚光を浴びている。米スポーツ専門テレビ局「ESPN」が、1908年以降の各球団先発投手による史上最高投球パフォーマンスを選定。レッドソックスでは、野茂氏が2001年5月25日のブルージェイズ戦で見せた1安打完封投球が選出された。

 メジャー7年目をレッドソックスで迎えた野茂氏はこの試合で被安打1、無四球、14奪三振という圧巻の内容で完封勝利を飾った。記事は「これは最大の驚きの一つだ。その理由の一つは2001年にノモが記録したノーヒットノーランでさえないからだ。この試合はステロイド時代真っ只中にフェンウェイパークで行われ、ノモは26の空振りを奪い、許した安打は4回の先頭打者による二塁打だけだった」と伝えている。

 ドジャースに入団した1995年、野茂氏は「トルネード旋風」を巻き起こして新人王を受賞。翌96年のロッキーズ戦で最初のノーヒットノーランを達成した。そして2001年に加入したレッドソックスでは同年4月4日のオリオールズ戦で2度目の快挙を達成していたが、ブルージェイズ戦の投球はそれをも上回っていたと評価している。レッドソックスでは、当時のエースのペドロ・マルティネスが1999年9月のヤンキース戦で演じた1安打17奪三振投球を「史上最高クラス」と評する人もいるという。

カブスは1998年のウッド、エンゼルスは1973年のライアンが選出もダル&大谷が超える可能性を指摘

 記事はまた、今後の“展望”としてカブスのダルビッシュ有投手、エンゼルスの大谷翔平投手が加わる可能性があるとも伝えた。

 カブスではケリー・ウッド投手が1998年5月6日のアストロズ戦で見せた投球が選ばれている。ウッドはこの試合で1安打無四球20奪三振で完封勝利。記事は「(選出された最高の試合を)破る可能性が最も高いのは:ユウ・ダルビッシュはかつてほどの剛速球を投げるわけではないが、昨季後半戦で突如奪三振マシーンに変貌を遂げた。最後の17先発登板で、106回1/3を投げて148の三振を奪い、四球はわずか12だった」と指摘。ダルビッシュが今後、ウッドを超える投球をする可能性を伝えている。

 エンゼルスでは、メジャー最多の通算5714奪三振をマークしたノーラン・ライアンが1973年7月15日のタイガース戦で達成したノーヒットノーランが選ばれている。ライアンは4四球、17奪三振で、この年2度目の快挙を達成。当時世界最速とされる100マイル(約162キロ)の剛球を武器に“カリフォルニア超特急”と称された右腕は、通算324勝、ノーヒットノーラン7度を記録したレジェンドだ。

 記事はライアンを超えるとすれば、その可能性が最も高い投手として大谷の名前を挙げた。「ショウヘイ・オオタニが健康を取り戻した今、全てが噛み合い16個の三振とノーヒットノーランを記録する試合を夢見ることができる」。日本ハムで2016年に最速165キロを叩き出した右腕は、今季2年ぶりに投手に復帰する。(Full-Count編集部)

© 株式会社Creative2