「バイオハザード RE:3」はジルとネメシスとの戦い―カルロス編もプレイできた最新プレイレビューをお届け

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2020年4月3日に発売予定の「バイオハザード RE:3」(以下、「RE:3」)。以前お届けしたプレイインプレッションでは主に「バイオハザードRE:2」(以下、「RE:2」)との比較が多かったが、今回はエンディングまでをプレイした最新プレイレビューをお届けしよう。

なお、前回のプレイインプレッションはゲームの操作性やシステム回り、オリジナル版「バイオハザード3」との変更点などに触れている。詳しくは下記の記事を参照してほしい。

なお、本稿では物語のネタバレや謎解きの解法には触れていない。既に配信されている「RE:3」の体験版をプレイした人にも、改めて製品版の魅力の一端を感じ取ってもらえれば幸いだ。

■「RE:3」は、「RE:2」とほぼ同じ時間軸

「バイオハザード(以下、「バイオ」)」シリーズは、今作が「3」となり、「シリーズは基本的に連作となっている。「RE:3」の主人公であるジル・バレンタインは、初代「バイオハザード」の主人公だった人物だ。

本作の主人公である、ジル・バレンタイン。

前作の「RE:2」が1998年9月29日~9月30日のラクーンシティをレオンとクレアの視点から描いた物語なのに対し、「RE:3」は1998年9月28日~10月1日のラクーンシティをジルの視点から描いた物語だ。

つまり、ストーリーを完全に理解しようとすると、どうしても初代「バイオハザード」と、そして前作の「RE:2」の知識が必要となるのだが、それらについては、これまでのラクーンシティで起こった事件を5分程度の映像にまとめた公式動画がある。シリーズをプレイしたことがない人は、ぜひ本動画を見ておくのがおすすめだ。

これまでの背景を知った上で「RE:3」をプレイすればますます楽しめるのは間違いないのだが、「バイオ」シリーズの一番の魅力はゾンビやクリーチャー、「B.O.W.」と呼ばれる生体兵器らとの熱い戦いと、襲い来る恐怖感、そして様々な謎解きにある。なので、まずはプレイをしてみてから、「RE:3」の背景が気になったら動画を見る……という順番でも、もちろん問題ない。

■常に緊張感と恐怖感のある戦いが待っている

ゾンビの強さについては、無料の体験版をプレイしてもらうのが一番わかりやすいのだが、全体的な印象としてはかなり硬い。2月に行った開発者インタビューで“硬い”という筆者の印象を告げたところ、「RE:2」より柔らかめにしている、という回答を頂いたのだが、再度プレイしてみてもやはり硬さが変わっている感じはあまりしなかった。

確かにシステムの内部で細かい調整はされていると思うのだが、プレイをしてみて「明らかに柔らかくなった」と感じる程度ではない。基本的にはゾンビはかなり硬い、という心づもりでいてほしい(なお、筆者にはヘッドショットを確実に決めるほどの腕はない)。

これは前述の先行体験レポートにも書いたが、基本的にヘッドショットを数発当てなければまず倒れ込みすらしない。倒れ込んだゾンビはまだ死んでいないことが大半なので、ナイフで斬って、完全に動かなくなるまで確実にトドメを刺したほうが良い。

ここで改めて強調したいのは、【本作のナイフには耐久値がない】という点だ。どれだけ使ってもナイフは壊れることがないので、とにかくナイフは積極的に活用してほしい。

なお、「RE:2」ではゾンビに噛まれた際にナイフ(サブウェポン)を突き刺してカウンター攻撃をする、という回避手段があったが、今作では基本的にサブウェポンという扱い自体がなくなっているため、サブウェポンでのカウンター攻撃は出来なくなっている。手榴弾などもサブウェポンという扱いではなく、他の武器と同じようにL2でかまえてR2で使用するので、「RE:2」の操作感には慣れている人は注意が必要だ。

本作ではサブウェポンでのカウンターはなくなり、捕まったら〇ボタンを連打することで、ゾンビを引きはがすようになっている。なお連打をしなくてもゾンビはいずれ離れるのだが、その際は食らうダメージ量が増える。

また、中には即死攻撃を持ったB.O.W.がいる。こういう相手とは常に距離を取って戦うか、LスティックとR1ボタンで行えるステップ(緊急回避)などで上手く敵の攻撃を見て捌くか、どちらかしか躱す手段がないようだ。

ステップとは、「RE:3」から搭載されている新要素。Lスティック+R1ボタンで出せるが、敵の攻撃にあわせてタイミングよくステップを決めると、特殊なエフェクトとともに回避をし、その直後に武器を構えると敵の弱点に銃の照準が合う、というものだ。即死攻撃はもちろんのこと、弾薬の節約のためにも、ステップは絶対に覚えておきたいテクニックとなっている。だが、慣れるまでには少々コツが必要だ。

最初のゾンビと出会った時に、チュートリアルでステップのコマンドが表示される。倒さず、緊急回避のタイミングをつかむのに利用するのがおすすめ。

ちなみに今回のプレイでは、即死攻撃には本当に苦労した。エンディングまで6回ほど死亡したのだが、その死亡原因は全て、一部のB.O.W.が持つ即死攻撃によるものだった。筆者が力でごり押しするタイプなせいもあるが、本作では例えアシストモードでも、力だけで無理やり進むことは出来ないようになっていると思われる。

これら即死攻撃を持つB.O.W.は、初見でのプレイ時はほぼ必ず死亡するだろうという印象なので、プレイ中はできるだけこまめにセーブを行っておくことをお勧めする。

そして本作では「一定の条件を満たすことで現れるゾンビ」というものも、非常に多く感じた。例えば、何かのキーアイテムを取ることによって現れるゾンビなどが、その代表例だ。

最初は何もいなかった通路でも、フラグによってゾンビやB.O.W.が溢れ出す、という場合もあり、「ここは何もいなかったから大丈夫」という気の緩みは死へと繋がるため、緊張感を持ってプレイできる。この緊張感こそが恐怖感でもあり、「もう進みたくない……」という気持ちにすらさせられる。ただ淡々とゾンビを倒しながら進んでいくだけではない「バイオ」ならではの恐怖感を、ぜひ感じてほしい。

途中で遭遇する強敵のひとつ、ハンターγ。今作でも、実にグロい。

■屋外ならではのバトルや、ジルとカルロスの違い

本作では、屋外と屋内ならではのバトルも特徴的だ。例えば屋外のバトルで最も特徴的なのは、銃で撃つと爆発する赤いドラム缶の存在。意外と気付いていないプレイヤーを見かけたので、ここは改めて、その存在を知っておいてほしい。ドラム缶の爆発にゾンビを巻き込むことができれば、確定でゾンビを倒せる上に、銃弾一発だけで数体のゾンビを倒せる。まさに、”屋外”というエリアを活かした戦いだ。

ゾンビをできるだけたくさん引き付けて、赤いドラム缶を撃てば、一気に大量のゾンビを殲滅させられる。

オリジナル版の「バイオハザード3」でも登場したグレネードランチャー用の弾薬のひとつであるマインスロアー弾は若干効果が変わり、着弾したところに簡易地雷を作るようになっている。その簡易地雷の上を敵が踏むと爆発するので、敵の進路を見極めて使用する。マインスロアー弾自体は何処でも撃てるが、どちらかというと屋外の広いエリアのほうが、活躍場面が多いように感じた。この簡易地雷をどのように活かすかというのも、「RE:3」でのバトルの楽しさと言える。

一方、屋内では複数のゾンビをドラム缶で吹き飛ばすというような派手な戦い方はほぼできなくなり、いわゆる「バイオ」シリーズらしいゾンビとの立ち回りがメインとなる。しかし、屋内でもゾンビが大量に出てくる場面はあるので、場所と状況に合った的確な武器を選択できるかは重要だ。

また、「RE:3」では途中で何回かジルとカルロスを切り替えて進むことになるのだが、ジルとカルロスでの一番大きな違いはステップ(回避行動)にある。ジルの回避は、まさにステップの名の通り、スッとゾンビを避ける動作なのに対し、カルロスの回避行動は敵に体当たりをぶちかます、といった風で、ジャストタイミングならば敵をダウンさせることも可能だ。逆に言うと、回避をしようと思ってもジルと同じような動作にはならないので、カルロスに操作が変わったときは注意してほしい。

アイテムボックスはそれぞれで持つことになるので、ジル編で得たアイテムをカルロス編で使う……というような共有はできない。なので、武器や弾薬もそれぞれ独自に持つことになる。それにより戦い方も色々変わってくるため、ジルとカルロスの違いも楽しんでほしい。

■ネメシスとの戦い

ジルの戦いは、ネメシスとの戦いだ。街の脱出を目指すジルを執拗に追い続けるネメシスは、「RE:2」のタイラントとは全く違った強さと恐怖とで、新たな脅威となった。

何度もジルの前に立ちはだかるネメシス

新しいネメシスの恐怖は、現在配信中の無料体験版でも充分感じ取ることができるのだが、その最たるところは「意思を持った」というところにあるだろう。ただ追いかけてくるタイラントと明確に違うのはまさにその一点に尽きるのだが、人間に当たり前に備わりつつ、ゾンビやクリーチャーにはなかった「意思」が、どれだけ大事なものなのかを、ネメシスとの戦いで思い知ることとなる。

例えば、最初に出会うネメシスは素手で攻撃してくる。だが、やがては火炎放射器やロケットランチャーといった武器も持ち出してきて、ジルを追い詰めてゆく。果たしてそんなネメシスと、どのように戦っていけばいいのか……それはその時の手持ちの武器やマップのギミックによっても変わってくるので、その場にあった戦い方を選んでほしい。

火炎放射器やロケットランチャーに留まらず、この先もまだまだネメシスは登場する。初代「バイオ」や「バイオ2」より謎解き要素は薄めだが、その分バトルが熱いオリジナルの「バイオ3」を見事に踏襲しつつ、より一層進化を遂げている、といった印象だ。

■音と映像……視覚と聴覚で感じる恐怖

本作では、視覚や聴覚からのダイレクトな恐怖感も、じわじわくる。物語の序盤は屋外のため、ゾンビの数は多いものの凄惨さは感じにくい。だが、やがて閉鎖的な場所に行けば行くほど、静まり返った不気味なエリアに心臓が縮む。まして、屋外では気づきにくかった惨劇の有様を、室内ではまざまざと見せつけられる。綺麗すぎる廊下からたった一枚ドアをくぐれば、そこは血の海……。恐怖感と共に、心が引き締まる瞬間だ。

そして、今作でも音へのこだわりは素晴らしい。「RE:3」は何度も述べている通り、序盤は屋外で進んでいくため、そこら中で起こっている火事や騒音などで、ジルに襲い掛かろうとしてくるゾンビの気配がわかりにくくなっている。だからこそ、思っても見なかったところから突如襲われるという驚きが非常に多い。

一方、屋内では、シンと静まり返った中に聞こえてくる謎の叫び声にも似た音や、環境音といった、聴覚から得られる情報を最大限に駆使して進んでいくことになる。

音の聴こえ方にももちろんヒントがあるので、環境がある人はぜひヘッドフォンか、5.1ch以上のサラウンドシアターでのプレイをしてほしい。(ちなみに筆者はこの時ヘッドフォンプレイだったが、単純な音の聞き分けはやはりヘッドフォンが最強だと思われる)

シーンによっては、かなりメロディがはっきりした音楽がついている場面もあるのだが、進行状況にあわせてリアルタイムに音楽がシームレスに切り替わっていく音での演出にも、鳥肌が立った。キーアイテムを入手すると音楽が変わる、何かのスイッチを入れると音楽が変わる、といったようなフラグ立てになっていると思われるが、「きっともうすぐどこかで何かが起こる」というプレイヤーの感情の盛り上げに一役も二役も買っていて、見事、の一言に尽きる。

■表情豊かなキャラクターたち

「RE:3」では、「RE:2」よりも更に全体的にグラフィックのクオリティが上がっている。その最たるところが、キャラクターの表情だ。呆れた表情や、うんざりした表情、笑顔など、カットシーンで見せるジルやカルロスらの表情は、まるで本物の人間のように感じるレベルだ。

ジルとカルロスの会話は、海外ドラマを見ているかのようなテンポの良いセリフ回しとなっている。いかにも”アメリカ”という国に生きる人間らしさを感じる部分や、我々日本人からすると若干オーバーリアクションにも思える彼らの反応は、ぜひ注目してほしいポイントだ。

ジルは新たな装いでオリジナル版よりも美人度が増しつつも可愛らしくなったと感じるが、顔だけではなくボディラインの美しさにも注目したい。そして本作のもうひとりの主人公と言えるカルロスは、野性味を感じさせるデザインで、最高にカッコイイ。

サブキャラクターたちも、個性が光る。これまでに「バイオ」シリーズをプレイしている人ならば、思うところのあるキャラクターもいるだろう。

■体験版のプレイと、そして「バイオハザード レジスタンス」も!

「RE:3」は、無料で遊べる体験版が配信中だ。本編へデータの引継ぎはないが、ゲーム序盤の一部を体験版用に調整したもので、「RE:3」の雰囲気は十分に感じられる。それ以外にも「チャーリーくん人形」という、ゲーム本編にも登場するおもちゃの人形を20個探し出して壊すという体験版ならではのミニゲームが用意されている(チャーリーくん人形20体破壊キャンペーンは、2020年4月3日で終了)。

なんとか体験版で、20体すべて破壊。アシストモードですら、一部の人形の難易度は達成条件が厳しい。一度もアシストモードにせずに、ノーマルで20体壊せた猛者はいるのだろうか。

また、「RE:3」に同梱される「バイオハザード レジスタンス(以下、「レジスタンス」)」は、マスターマインドと呼ばれるプレイヤー1人に対し、サバイバーと呼ばれるプレイヤー4人で行われるオンライン専用の非対称型対戦ゲームで、マスターマインドからの罠をかいくぐり脱出を目指す内容となっている。

これまで自分では操作できなかった歴代シリーズのいわゆる「悪役」に自分がなり、監視カメラ越しに罠を配置してサバイバーの脱出を阻むマスターマインド。4人の仲間と協力しながら毎回異なるエリアを探索していくことになるサバイバー。まったく異なる2つのプレイフィールが楽しめ、こちらも非常に魅力あふれる作品だ。

かくいう筆者も自分で遊んでみるまで、「レジスタンス」がこんなにもマスターマインド側とサバイバー側の駆け引きが面白いゲームだとは、まるで思わなかった。「RE:3」を楽しみにしていたら、「レジスタンス」という伏兵に横っ面を殴られた、というくらい、その面白さに衝撃を受けた一人だ。「レジスタンス」は、3月27日から4月2日までの期間で、誰でも参加できるオープンベータテストが実施されているので、こちらもぜひプレイしてみてほしい。

「レジスタンス」については、2020年1月に行われたメディア対戦のプレイレポートがあるので、気になる人は下記の記事を読んでほしい。

「RE:3」と「レジスタンス」のどちらから遊ぼう、と迷うところだが、「レジスタンス」は1ゲーム15分~20分ほどで遊べるお手軽さも魅力のひとつなので、プレイに割ける時間によってタイトルを選ぶのもひとつの手だ。ストーリーを楽しむオフラインモードと、繰り返し遊べるオンラインモードの2本でひとつのソフトとなっているので、どちらか片方にしか興味がないという人も、まずは騙されたと思ってどちらもプレイしてみてほしい。

いよいよ発売まであと僅かとなった、「バイオハザードRE:3」。世界的に爆発的なヒットとなった「RE:2」と比べてもまったく劣るところがないリメイク作品となっているので、原作ファンも、初めて「バイオ3」に触れる人も、楽しみにしていてほしい。

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