4月24日の開幕厳しい? 相次ぐ球団の活動休止でプロ野球の先行き不透明

30日にはソフトバンクとロッテが活動の一時休止を発表した【写真:荒川祐史】

29日に楽天が、30日にはソフトバンクとロッテが活動休止を発表

 新型コロナウイルスの感染拡大により、開幕が延期となっている日本のプロ野球。現時点では4月24日の開幕を目指しているものの、阪神の藤浪晋太郎投手、伊藤隼太外野手、長坂拳弥捕手の新型コロナウイルスへの感染が明らかになり、他球団も続々と感染拡大予防の観点から活動の一時休止を決めた。

 プロ野球界を開幕延期へと追い込んだ新型コロナウイルスの影響は広がり続けている。阪神の3選手への感染が判明し、各地で感染者の拡大も止まらない。感染が発覚した阪神がチームの活動を休止していたが、29日には楽天、そして30日にはソフトバンクとロッテも活動の一時休止を発表した。

 NPBは30日、これまで行っていたファームの練習試合の4月6日までの中止を決定。このほか日本ハムなども全体練習は行わず、選手の自主練習へと切り替えており、各球団がそれぞれ活動を休止するか、限定、縮小させている。阪神は当面の間、活動を休止させることになっており、ソフトバンクも12球団代表者会議が行われる4月3日まで休止。その会議での内容を踏まえて、再開の時期を検討するとしている。

 30日までに活動を休止した球団は4球団となった。感染予防の観点、そして、公平性という観点から言っても、今後は12球団が足並みを揃えて活動を休止すべきだろうし、そういう世論にもなってくるだろう。そうなると、今目指している4月24日の開幕は難しくなってくる。

 まず、各球団が活動を再開できるメドが立っていない。パ・リーグは4月10日から、セ・リーグは4月13日から練習試合を再開させる予定だが、現状ではこれも難しい。そして、選手たちは一度、調整のペースを落とすと、状態を戻すのには時間がかかる。実戦から遠ざかるため、すぐにシーズンを始めるわけにもいかないだろう。

 活動を休止する球団が徐々に増え始めたプロ野球。4月24日を目指すシーズン開幕は難しくなってきたと言わざるを得ないだろう。(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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