SNSでの出会い増加で10代が被害に…要注意の誘い方は?

TOKYO MX(地上波9ch)朝のニュース生番組「モーニングCROSS」(毎週月~金曜7:00~)。3月25日(水)放送の「オピニオンCROSS neo」のコーナーでは、IT起業家の関口舞さんが“SNSでの出会い”について述べました。

◆SNSを通じた10代の犯罪被害が増加

サイバーエージェントが運営するSNS「ピグパーティ」で、子どもの誘い出しなどの犯罪を行う恐れがある危険人物を、AIが閲覧履歴を分析して発見。事前に警告する仕組みを導入することを明らかにしました。悪質な場合は利用を停止するということです。SNSを通じ、未成年が犯罪に巻き込まれる事件が急増しており、未然に防ぐ狙いがあります。

SNSでは子どもをターゲットにした犯罪が後を絶たず、2019年の被害者は過去最多の2,082人。しかし、「これは届け出を出した人の人数で、嫌な目にあっても周りの人に言わないケースもあるので、実際はもっと多いと思います」と関口さん。

被害の多いプラットフォームはTwitter、Instagram、LINE、その他にもオンラインゲームのチャットやボイスチャットなどがあるそう。それらは基本的にNGワードやAIを活用し監視しているそうですが、「ゲームをやりながら声でやり取りとかになってしまうと監視もなかなか難しい」と言います。

そして、長期休暇のときこそこういった犯罪が増えると言われているだけに、関口さんは「今だからこそ注意を喚起したい」と主張。

◆10代のSNSにまつわる現状は……

見ず知らずの人からSNSでダイレクトメールが送られてきたことがある人の割合は、10代では男性が49,2%で、女性は58.7%。また、平成世代の約半数がネットを通じて人と会ったことがあり、SNS経由で「会った」「会ってみたい」という女子高生は68.5%。

そんな状況を踏まえ、関口さんは「理解を全く示さない、やみくもな禁止は逆効果」と提言。というのも、自身もネットを通じて多くの人と会い友達づくりをした経験があるそうで「単に学校や家庭で『知らない人と会うのは駄目』と言ったところで、結局みんな会っていたりする」と現状を解説しつつ、「禁止したからいいやと無関心でいるのが一番危ない」と警鐘を鳴らします。

◆SNSでの出会いで被害にあわないために

10代の犯罪被害を防ぐためには、「何かあったときに子どもが頼れるように、まずは理解を示してあげることが大切」と言い、もし知らない人と会う場合は「十分に気を付けてほしいし、同性や同世代の人だとしても"昼間に、公共の場で”ということを徹底してほしい」と訴えます。

そして、絶対に駄目なこととして、「相手の自宅にいきなり行く」、「人の車に乗る」、「カラオケなどの密室」、「夜や公園などの人気のない場所」を挙げると、MCの堀潤は「逆に言うと、こういう場所に誘い出そうとする人は怪しいと思ったほうがいい。良識のある大人なら言わないはず」と同意。

さらに、関口さんは「1対1で会おうとしてくる大人も良くない。友達を誘ったりすることを拒否するような人は絶対に危ない」と話していました。

2人の娘を持つプロゴルファーでゴルフ解説者のタケ小山さんは、「あとは自分の処理判断能力だよね。全部禁止してしまうとその場面になったときに判断する力がなくなってしまうのも怖い」と不安を口にします。すると、関口さんは「学校もただ禁止するだけでなく、実態を把握し、教育していくことが必要」と補足。

「大阪日日新聞」論説委員の相澤冬樹さんも関口さんの話に同意しつつ、「見知らぬ人からくるメッセージをシステムとしてシャットアウトできないのかな」とプラットフォーマー側への要望をもらすと、堀も「技術で子どもを守るという提案、すごく大切だと思います」と追従していました。

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<番組概要>
番組名:モーニングCROSS
放送日時:毎週月~金曜 7:00~7:59 「エムキャス」でも同時配信
レギュラー出演者:堀潤、宮瀬茉祐子
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/morning_cross/
番組Twitter:@morning_cross

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