衣料品卸の高倉商事(株)が破産、新潟県初の「新型コロナウイルス」関連倒産

 髙倉商事(株)(TSR企業コード:201002779、法人番号:2110001019200、上越市東本町1-1-1、設立1948(昭和23)年11月、資本金2586万円、高倉基一社長)は3月30日、新潟地裁に破産を申請し同日、破産開始決定を受けた。破産管財人には伊津良治弁護士(伊津良治法律事務所、新潟市中央区西堀前通二番町713、電話025-228-0740)が選任された。
 負債総額は債権者約390名に対して約6億6700万円。

 1914(大正3)年創業。婦人服を中心に宝飾品や健康食品などの卸売を手掛けていた。また、小売店運営や不動産賃貸にも進出し、ピーク時の1989年4月期には約26億6200万円の売上を計上していた。しかし、比較的高額な商品を取り扱っていたこともあり、廉価な海外製品との競合で徐々に受注は低下。近年の年間売上高は約7億円まで落ち込んでいた。
 減収により採算性も悪化し、借入依存度も高く厳しい資金繰りが続いていたなか、「新型コロナウイルス」感染拡大により得意先の小売店が外出自粛の影響を受けて販売が低迷。展示会や催事等の中止も相次ぎ、業況悪化に拍車がかかり、事業継続を断念した。

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