東海道新幹線 台車の異常早期発見に向けた設備などを導入

東海道新幹線の台車の異常を早期発見するための設備導入が間もなく完了します。

JR東海は2020年3月25日時点で、通過する列車の台車の温度をモニタリングする「台車温度検知装置」の増設を完了。新たに東京~新大阪駅間の3箇所(瀬戸川橋梁、木曽川橋梁、神崎川橋梁)に設置し、従来の酒匂川橋梁・豊川橋梁とあわせ計5箇所としました。

台車温度検知装置によって測定した各地点の温度データをもとに、複数の地点間の台車の温度推移(温度上昇量)を監視する「温度推移監視システム」も導入。現行では温度基準値を越えてから異常を検知していましたが、これからは基準値を越える前に台車の異常を検知します。

また2020年4月10には台車の空気ばね圧力監視機能の導入が完了する予定です。通常、台車には車両を支えるための空気ばねが取り付けられていますが、このばねの圧力を自動的に分析し、異常を検知した際に運転台にアラームを表示させるというものです。

同社は2017年12月に発生した新幹線車両の台車枠き裂事象を踏まえ、車両の異常早期発見に向けた取り組みを実施してきました。今回の設備導入もその一環と見られます。

鉄道チャンネル編集部
資料画像:JR東海

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