福岡県初の「新型コロナウイルス」関連倒産、温泉旅館経営(株)原鶴温泉咸生閣

 (株)原鶴温泉咸生閣(TSR企業コード:870451235、法人番号:9290001055196、うきは市吉井町千年14-1、設立1968(昭和43)年11月、資本金4000万円、稲舛政子社長)は3月31日、福岡地裁久留米支部に破産を申請した。申請代理人は新宮浩平弁護士(鴻和法律事務所、福岡市中央区赤坂1-15-33、電話092-726-2876)。
 負債総額は約2億円。

 温泉旅館「原鶴温泉咸生閣」を経営。1998年5月期には売上高約2億5000万円を計上していた。しかし、他地区との競合が激化し原鶴温泉自体の集客が減少していたうえ、施設の老朽化も進み、当旅館自体の集客力も低下していた。2017年7月の九州北部豪雨後も営業を続けてきたが、2019年5月期の売上高は約7500万円にまで低下。こうしたなか、2020年に入り「新型コロナウイルス」感染拡大により、顧客からのキャンセルが発生。先行きの見通しも立たないことから3月13日には休業し、その後破産申請の準備に入っていた。

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