NTTとゼンリン、業務提携を発表 MaaS・自動運転分野の拡大も視野に

日本電信電話株式会社(以下、NTT)と、株式会社ゼンリン(以下、ゼンリン)は、3月26日に資本業務提携の合意を発表した。両社はこの提携によりIoT/AI 時代に向けた地図の高度化に取り組むとし、インフラ管理、MaaS・自動運転分野、スマートシティ等の分野における両社のビジネス拡大と、2020年度中に「高度地理空間情報データベース」の構築を目指す。

■背景

NTT は、中期経営計画でスマート社会の実現を掲げ、ヒト・モノ・コトのセンシングデータを、リアルタイムで高精度空間情報に統合し、多様な産業基盤とのデータ融合や未来予測を可能にする「4D デジタル基盤」の研究開発に着手している。

一方、ゼンリンは、中長期経営計画で、「ネットワーク社会における『量と質』の最適化」を基本方針に掲げ、グループが保有している位置情報や一般に流通している情報の「量と質」を最適化し、利活用することにより、新たな価値の創造を目指している。

両社は協業に向けた検討を進めた結果、NTTの持つ国内外での強固な顧客基盤、グローバルなブランド力や人材力、研究開発力、ゼンリンが持つ地図情報の収集・管理能力、地図制作に関する豊富なノウハウ等といったそれぞれの強みを融合することが企業価値の向上につながるとし、今回の協業に至った。

■資本業務提携の概要

NTT とゼンリンは、インフラ管理、MaaS・自動運転分野、スマートシティ等の分野における両社のビジネス拡大、そしてNTT が掲げる「4D デジタル基盤」構想の実現に向け、両社のノウハウを活用し「高度地理空間情報データベース」を 2020年度から共同で構築する方針だとしている。

NTT はゼンリンの実施する自己株式の第三者割当を引受けることによりゼンリン普通株式4,200,000株(発行済株式総数の7.32%)を取得する予定。

© 株式会社自動車新聞社