MLB機構がマイナーリーガーへの支援延長を発表

日本時間4月1日、メジャーリーグ機構はマイナーリーガーへの経済的支援を5月31日(現地時間)もしくはシーズン開幕のいずれか早い方まで延長することを発表した。当初、メジャーリーグ機構は4月8日(現地時間・マイナーリーグの本来のシーズン開幕日)までマイナーリーガーに経済的支援を行う予定だったが、シーズン開幕の見込みが立っていないことを受け、これを延長した形となる。

マイナーリーガーには1週間あたり400ドルが支払われる。この金額は、マイナーの上位階級に所属する選手が本来受け取る金額よりは少ないものの、下位階級に所属する選手が本来受け取る金額よりは多いため、多くのマイナーリーガーにとって非常にありがたい支援となる。

ただし、メジャー契約を結んでいる選手、住宅や食料などのサービスをすでに球団から受けている選手、制限リストに登録されている選手、引退を発表した選手などは、今回の経済的支援の対象外となる。また、最下級のリーグの1つであるドミニカ共和国のサマーリーグのロースターに登録されている選手に対しても、各球団が独自に支援を行う予定となっている。

新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、球界では支援の輪が広がっており、メジャーリーグ機構とメジャーリーグ選手会は食料に関する2つの慈善団体に対して総額100万ドルを寄付することを発表。メジャー30球団は球場の従業員に対して総額3000万ドルの支援を行うことを発表している。また、メジャーリーグ機構はファナティックスと協力し、普段はメジャーリーグのユニフォームを作るために使用する材料を使ってマスクや病衣を作る動きを進めている。

ブルージェイズの本拠地であるカナダのトロントで6月末まで公的イベントの開催が禁止されるなど、依然としてシーズン開幕の見込みは立っていないが、世界的な危機的状況が続くなか、球界による社会貢献の動きは今後も拡大していきそうだ。

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