消えたにぎわい…異様な光景

本紙記者、銀座などルポ

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普段の週末はまっすぐ進めないほど多くの人でにぎわう東京・銀座4丁目の交差点は、正午近くにもかかわらず歩行者も車もまばらだった=29日午前11時53分

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、東京都などが不要不急の外出自粛を求めた週末、普段は大勢の人でにぎわう東京の繁華街はその表情を一変させた。本年度最後の日曜となった29日、都内の銀座や三軒茶屋など繁華街を回ってみた。

 往来する人や車の数だけを見ればJR山形駅前と何ら変わらない―。その例えが決してオーバーではない異様な光景が目の前に広がる。正午前、銀座を歩くと、あまりの人の少なさに驚く。

 いつもなら午前中から多くの買い物客でにぎわう銀座。週末は恒例の歩行者天国が催され、まっすぐ歩くのも大変なほど混み合う光景が定番である。ところが、そんな活気は全く感じられない。

 首都圏などの外出自粛要請を受け、週末の歩行者天国は中止。老舗百貨店「松屋」銀座本店など商業施設も相次ぎ臨時休業したことで道行く人はまばらだ。

 銀座の中心、銀座4丁目交差点を渡る人の数は、約1週間前の平日に見た時と比べても極端に少ない。この日は季節外れの雪と寒さの要因もあろうが、それを除いても、新型コロナへの警戒が強まっていることを実感する。

 多くの飲食店や商業施設が臨時休業する中、河北町商工会が都内三軒茶屋に開設しているアンテナショップ「かほくらし」が営業していると聞き、午前中に訪ねてみた。「三軒茶屋駅に通じる店舗前の人通りは、普段の週末の10分の1以下。平日よりも少ない」と高塚浩子支配人は苦笑いする。

 銀座にある県のアンテナショップは週末の臨時休業に踏み切ったが、固定客の多い「かほくらし」は営業を続け、食材を提供していた。28日は、いつもの土曜日よりは少なかったものの、コメやみそ、干し野菜などを求めに約30人の客が訪れ「開いててくれてありがとう」と感謝されたという。

 ただ、道路に積もるほど雪が降った29日は、午前10時の開店から1時間は来店者ゼロ。終日でも先週末の半分ほどにとどまった。それでも高塚支配人は「ロックダウン(都市封鎖)されない現状では、できる限り多くの人に商品を提供し続けていきたい」と話した。

外出自粛と雪の影響で、東京・三軒茶屋の河北町アンテナショップ前を通る人も普段の週末の10分の1以下という。開店から1時間に来店した人はゼロだった=29日午前11時22分