3月30日、FIA(国際自動車連盟)は、レギュレーションに関していくつかの変更を行った。そのなかで日本のF1ファンにとって興味深いのは、パワーユニットに関する変更が行われていることだ。
すでにF1は、通常夏休みとなっている期間にもレースを開催できるように、夏のファクトリー閉鎖期間をレースが延期されている3月から4月に前倒しし、閉鎖期間を14日から21日に延長することが決定している。
新レギュレーションでは「法律や労働組合が異なる閉鎖期間を課している国に拠点を置くファクトリーを有するパワーユニット・マニュファクチャラーは、シャットダウン期間の数日を、現地で課せられた期間に置き換える必要がある」とも記され、さらに「これらのパワーユニット・マニュファクチャラーはFIAに対し、これらの期間中、操業を停止していない国へ勤務を転勤しないことを宣言する必要がある」とも書かれている。
これはホンダのように複数の国に拠点を構えているパワーユニット・マニュファクチャラーに対する制限で、わかりやすくいえば、『ホンダの日本のファクトリー(HRD Sakura)も合計21日間のシャットダウンを行うように』ということだと考えられる。ホンダによれば、ゴールデンウィークと夏休みで合計21日間となるよう調整し、FIAから許諾を得ているという。
なお、変更されたレギュレーションには、チャンピオンシップのレース数が減少した場合に備えて、パワーユニットの年間使用基数についても以下のように記載されている。
■14レース以下になった場合
ICE→2(1基減少)
TC→2(1基減少)
MGU-H→2(1基減少)
MGU-K→2(1基減少)
ES→2(変わらず)
CE→2(変わらず)
■11レース以下になった場合
ICE→2(1基減少)
TC→2(1基減少)
MGU-H→2(1基減少)
MGU-K→2(1基減少)
ES→1(1基減少)
CE→1(1基減少)