「モンハン」にも対応…不正ツールでセーブデータ改ざん ゲーム機器会社を初摘発 

神奈川県警本部

 神奈川県警サイバー犯罪捜査課と川崎署は1日、不正競争防止法違反の疑いで、ゲーム周辺機器販売会社「サイバーガジェット」(東京都千代田区)の代表取締役の男性(47)=同墨田区=と男性社員2人を書類送検した。2018年11月の同法改正後、法人を摘発するのは全国初という。

 書類送検容疑は、氏名不詳者と共謀して同年12月~昨年5月、同社などが開発した不正ツール「CYBERセーブエディター(PS4用)」を購入した男性4人のゲームのセーブデータを改ざんし、不正競争を行った、としている。3人は「違法と認識していたがもうけたかった」と容疑を認めているという。

 同課によると、この不正ツールは人気ゲームソフト「モンスターハンター」シリーズなどを含むすべてのゲームに対応、ゲームを有利に進めるためにキャラクターのレベルを上げたり、アイテムを増やせたりするという。昨年までに約9万1千個を売り、売り上げは5億円近くに上る。

 この不正ツールを使い、依頼者から現金を得てゲームのデータを改ざんする「代行屋」が横行していたが、同法が改正されたことで県警は昨年7月、「代行屋」をしていた京都府の無職男性を同法違反容疑で逮捕。供述から同社の関与が浮上した。

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