ナンザンスミレ かれんに 対馬の山中で見頃

淡紅色の花を咲かせているナンザンスミレ=対馬市

 国内では長崎県・対馬にだけ自生しているナンザンスミレが、島内の山中で見頃となっている。
 ナンザンスミレはスミレ科の多年草で、朝鮮半島や中国東北部に分布。ソウル近郊の南山(ナムサン)で発見されたことから名付けられた。対馬では淡紅色のほか、白い花も見られる。ヨモギのような切れ込みの葉が特徴。
 美津島町の山中では、半日陰の草地で高さ約10センチのナンザンスミレ10株ほどが淡紅色のかれんな花を咲かせている。市文化交流・自然共生課の担当者は「近年はシカの食害や、人による採取で数が減っている。見つけたときは、取らずに眺めて楽しんでほしい」と呼び掛けている。

 


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