【新型コロナ】縮小や中止、ウェブ開催も 神奈川県内企業の入社式

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新入社員同士の席を2メートル以上広げて行われた富士通ゼネラルの入社式=川崎市高津区の本社(同社提供)

 「一緒に頑張ろう」「前向きに挑戦しよう」─。新年度を迎えた1日、神奈川県内の主要企業トップが新入社員にエールを送った。例年、入社式で見られる恒例の光景だが、今年は新型コロナウイルスの感染拡大を受け、内容を大幅に縮小したり、人数を制限したりするなど対策を講じて式を開催。やむを得ず式を中止とした企業もあった。

 相鉄グループの相模鉄道(横浜市西区)は換気のため会場のドアを開け放し、座席は一定の間隔を空けて設置。24人の新入社員は出社前に検温を実施し、マスクを着用して参加した。

 千原広司社長は昨年11月の直通線開業について「全ては『選ばれる沿線』になるための取り組み」と説明。人口減少で鉄道業界を取り巻く環境は厳しくなるとし、「過去の常識にとらわれず、常に当事者意識を持って成長し続けることが必要」と鼓舞した。

 55人が入社した富士通ゼネラル(川崎市高津区)は新入社員同士の席を2メートル以上広げて着席し、式典は社長あいさつのみとすることで短時間化した。斎藤悦郎社長は感染が拡大する新型コロナウイルスについて触れ、「テレワークや在宅勤務などデジタル化の対応や、無駄な出張、会議の削減などが今後の生産性向上に寄与する」とした。

 JVCケンウッド(横浜市神奈川区)は新入社員43人を代表して2人が式に出席。江口祥一郎社長は「若い力と斬新な発想を発揮することで、当社の発展と成長を担う力になってほしい」と呼び掛けた。

 エバラ食品工業(同市西区)は、例年約1時間の式典を約15分に縮小。森村剛士社長は「社会人として第一歩を踏み出す記念すべき日。新型コロナウイルスの影響で不安な思いもあるかと思うが、大きな夢と希望を抱いていることでしょう。新鮮な気持ちをいつまでも忘れずにいてほしい」と語った。

 一方、入社式とは異なる対応を取った企業もある。

 143人が入行した横浜銀行(同)では、例年開催している入行式を中止。新入行員が配属先の支店に直接出社し、テレビを通じて大矢恭好頭取の訓示を見る方式を取った。頭取は「お客さまに選ばれる銀行となるべく、さまざまなニーズを把握して応えていく必要がある。従来の銀行業を超える発想も必要。その原動力の一つとなるのが皆さんの力だ」と力を込めた。

 家電量販店のノジマ(同)は当初、全国33会場と本社をインターネットでつないで入社式を開催する予定だったが、県の自粛要請を受け、新入社員全員が自宅のパソコンから視聴して参加する形へと変更した。

 種苗大手のサカタのタネ(同市都筑区)は式自体の中止を決定。「新入社員の健康を最大限に配慮する」とし、今後の研修もオンラインで実施するという。