ライブ配信「頭号玩家」の売上総利益が10倍に急増 クラウドゲームに本腰

中国のゲームライブプラットフォームの斗魚(DOUYU)が2019年決算報告を発表し、年間売上高は前年比77.8%増、売上総利益の上げ幅は935%に達し、市場予測をはるかに上回った。そのうち、第4四半期の平均マンスリーアクティブユーザーは1億6,600万人にまで増え、そのうちモバイル端末ユーザーが30%強の増加となった。

現在、同社はゲーム業務をメインに、アウトドア、エンターテインメントなどの特化した分野でのライブ配信へ拡大し、全出資による電子競技チームを立ち上げ、50あまりのオリジナルの競技ゲームブランドを有している。プラットフォームの課金ユーザー数が過去最高となったことで恩恵を受け、同社のライブ配信収益は前年比84.1%増、広告とその他の収益も着実に向上した。このほか、2019年11月にクラウドゲームプラットフォームを開設、すでにオンラインゲーム20本とスマホゲーム30本余りをリリースしている。

解説:

ライバルの虎牙(HUYA)の台頭後、斗魚ライブプラットフォームの強みは次第に失われ、快手(KUAISHOU)、抖音(海外版はTIKTOK)などが現れたことで、同社の収益力不足の問題が拡大した。細分化したコンテンツの充実化が徐々に図られたことにより、2019年斗魚のアクティブユーザー数は持続的に増加、課金率も大きく向上し、売上総利益も大きく改善された。電子競技産業チェーンの配置に本腰をいれたことで、同社は自社の守備範囲を固めた。コスト削減をベースにクラウドゲームなどの新業務に投資を続けるとみられる。

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