安倍首相は勉強のために課金してみては……?
細菌やウイルスを変化させて、世界中に感染を拡大させ、人類の滅亡を目指す……。
そんなゲームが、パソコンやスマホなど複数のプラットフォームでリリースされて、人気第1位を獲得していたようです。
ゲームの名前は『Plague Inc.』――日本語で「伝染病株式会社」という“人類撲滅”シミュレーションです。
このニュースを報じた『Gigazine』によれば、このゲームは、新型コロナウイルスと関係なく、8年前に販売されていたものですが、コロナの感染拡大とともに「内容が現実にリンクしすぎている」と話題になり、皮肉にも、2020年1月にiOS向けゲームアプリの人気ランキング1位になったという超問題作であります。
あまりの関心の高さに、開発元であるイギリスの開発会社Ndemic Creationsが声明まで出しました。
「『Plague Inc.』は科学的モデルではなく、あくまでもゲームです。現在の新型コロナウイルスの集団感染は、膨大な数の人々に影響を及ぼしており、現実に起きていることを忘れないでください」
しかし、そのゲームの内容は非常に“リアル”だとの評価を受けています。事実、この開発元は声明でこうも述べています。
「感染症に関わるシステムは、現実で参考になるほど考え抜かれて設計しています」
実際に学校の教師や大学の教授が、生物学的にも経済学的にも、『Plague Inc.』を教材として利用しているようです。2014年のエボラ出血熱の世界的な集団感染の際も、非常に注目を集めて売れたことから、今回のコロナの感染拡大でさらに火がつくことは予想されていたのでしょう。
『Gigazine』によれば、開発元は「新型コロナウイルスに関する情報はWHO(世界保健機関)から入手するように」と勧告しています。
また、WHOとCEPI(感染症流行対策イノベーション連合)の「COVID-19連帯対応基金」に寄付することを明かしました。
その額、25万ドル(約2750万円)です。
さらに、開発元は画期的なゲームモードを導入することを決定しました。
それは「人類を滅ぼす」のではなく、「プレイヤーが病気の進行を管理し、医療システムを強化しながら、現実に行われている様々な対応策を実施してウイルスの感染拡大を防ぐ」という、「人類を救う」ゲームモードです。
はたして、超問題作は、救世主的ゲームとなりうるのでしょうか。(文◎編集部)