ロンドンでの公式戦開催が中止に 新型コロナの影響

昨年、史上初のヨーロッパでの公式戦としてヤンキース対レッドソックスの2連戦が開催され、大いに盛り上がった。今年もロンドンで行われる試合がレギュラーシーズンの日程に組み込まれ、カージナルスとカブスが6月13~14日(現地時間)にロンドン・スタジアムで2連戦を行う予定となっていた。しかし、新型コロナウイルスの感染が世界規模で拡大していることを受け、メジャーリーグ機構は日本時間4月2日、ロンドンでの2連戦を中止することを発表した。

カージナルスとカブスによるロンドンでの2連戦は、ヨーロッパで新型コロナウイルスの感染が拡大し始めた時点から開催が危ぶまれていた。3月上旬、カージナルスは開催可否の判断を開催日付近まで待つことを望んでいたが、アメリカ国内でも新型コロナウイルスの感染が急速に拡大し、国外への長距離遠征を伴うロンドンでの公式戦開催は絶望的に。カージナルスもロンドンで公式戦で開催することよりも大きな問題に目を向けるようになり、ロンドンでの2連戦を延期ではなく中止するという決断に至った。

近年、カージナルスは世界進出に向けた動きを開始しており、昨年はメキシコのモンテレイでレッズと2試合を戦った。今年のロンドンでの2連戦は、それに続く世界進出への動きとなるはずだったが、この2試合はカージナルスの本拠地ブッシュ・スタジアムで開催されることになりそうだ。メジャーリーグ機構は「我々は前例のない事態に直面している。選手、従業員、ファンの健康と安全以上に重要なものはない」と中止を決断した理由を説明している。

なお、今年4月にはメキシコシティでパドレス対ダイヤモンドバックス、プエルトリコでメッツ対マーリンズの公式戦が開催される予定だったが、こちらもすでに中止が決定している。依然としてシーズン開幕の見通しは立っていないが、これらの試合が行われる際には、ロンドンでの2試合と同様に、ホームチームの本拠地球場で開催されることになるだろう。

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