不動産テック総合ブランドRENOSY、3Dスキャンカメラ活用でオンライン内覧を強化

不動産業界は⻑期にわたりアナログな業界といわれ、煩雑な業務プロセスや、ユーザー利便性の低いサービスが指摘されていた。不動産テック総合ブランド「RENOSY(リノシー)」を運営する株式会社GA technologiesは、新型コロナウイルス感染拡⼤による不動産取引の⾮対⾯需要を受け、不動産取引のオンライン化の⼀環として、3Dウォークスルー画像によるオンライン内覧コンテンツを強化すると発表した。同サービスは2020年2⽉より実験的に開始され、現在は同社グループ会社である株式会社Modern Standardの運営する⾼級賃貸サイト「モダンスタンダード」で提供されている。4⽉2⽇現在で15物件が提供されており、今後も順次更新を予定している。同サービスは、Matterport (マターポート)社の3Dスキャンカメラで空間データを収集モデリング化し、⽴体的な⾼解像度画像により、物件内を歩いているかのように閲覧できる「インサイトビュー」をはじめ、物件全体を間取り図のように真上から閲覧できる「フロアプランビュー」、物件全体の3D空間イメージをあらゆる⾓度から⽴体的に閲覧できる「ドールハウスビュー」、物件に⾏かずとも採⼨できる「測定モード」と、様々な視点で物件を見る機能がある。また、よりリアルに物件の雰囲気を⼊居検討者に伝えるため、実写撮影した画像内にCG家具を配置してインテリアコーディネートを施す演出表現も⼀部物件から実験的に始めているという。

CG家具を配置した物件イメージ画像。左が配置前、右が配置後。同社によると、オンライン内覧導⼊により、物件ページの閲覧時間が平均で2倍(最⼤で4倍)に増加したという。同社は、投資⽤不動産売買を中⼼にオンライン⾯談や不動産の売買契約書の電⼦化、「IT重説」の社会実験参画、ローンの申し込み・審査⼿続きのオンライン化など、不動産取引の電⼦化・⾮対⾯化に取り組んでおり、今後はRENOSYの展開する各種不動産サービスでも3Dを活⽤したオンライン内覧の展開を予定している。

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