オンラインで会社説明会 県システム活用、企業と学生橋渡し

スライドを画面に映しながら業務内容を説明する有田工業の担当者=県庁

 新型コロナウイルス感染拡大で合同企業説明会の中止が相次ぐ中、長崎県庁で2日、テレビ会議システムを活用したオンライン会社説明会があった。採用活動が予定通りに進まない企業と学生の橋渡しをしようと、県が初めて企画。16日まで、県内での採用を前提としている計28社がPRする。
 県若者定着課によると、2月末に中止になった県主催の合同企業説明会には140社が参加予定だった。県の就職応援サイト「Nなび」に登録する企業に、新型コロナの影響についてアンケートを実施したところ、回答した129社のうち「すでにある」「今後ある」が合わせて8割強に上った。
 この結果を受け、同課が出先機関との会議で使用しているテレビ会議システムを生かした説明会を企画。視聴側はチャットやマイクを使って質問でき、Nなび登録の学生ら約7千人にメールなどで告知した。
 初日は、船や建造物などのめっき加工を手掛ける有田工業(諫早市)が参加。採用担当者が、社の歴史や事業内容、キャリアイメージ、福利厚生などをスライドに合わせて約30分間説明した。配信中はNなびを通じ、16回線からログインがあった。
 同社総務部長の若杉信哉さん(59)は「コロナで直接学生と会う機会がないに等しい。遠隔地の学生に見てもらえる可能性もあり、中小企業には非常に助かる」と話した。
 参加企業のオンライン説明会スケジュールはNなびで確認できる。

 


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